日本動脈硬化学会から「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017」が発表されました。

日本動脈硬化学会から「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017」が発表されました。動脈硬化とは、一言で言えば、心筋梗塞を起こすリスクのことです。今回のガイドラインでは、治療の目標は冠動脈疾患の発症を防ぐことであることが強調されました。大阪の吹田研究という日本人の研究に基づいた「吹田スコア」によって、冠動脈疾患の発症リスクを評価します。具体的には、糖尿病がある、慢性腎臓病がある、ラクナ梗塞やアテローム血栓性脳梗塞の既往がある、末梢動脈疾患がある場合はその時点でハイリスクと判定されます。さらに、簡単に言うと、年齢が高い、女性よりも男性、喫煙している、高血圧症がある、善玉コレステロールHDLが低い、悪玉コレステロールLDLが高い、糖尿病予備軍と指摘されている、家族に若くして心筋梗塞になった人がいる、という条件を満たせば満たすほど心筋梗塞になるリスクが高いです。リスクに応じて、悪玉コレステロールLDLの治療目標値は、心筋梗塞の一次予防では、160未満、140未満、120未満などを目安に、また心筋梗塞の二次予防ではLDL 100未満、さらに必要に応じては欧米と同じくLDL 70未満を目指すように定められました。このたび、日本動脈硬化学会は、冠動脈疾患発症予測、脂質管理目標値を計算出来るアプリも出しました。下記リンクからiOS版、Android版、Web版をダウンロード可能です。

http://www.j-athero.org/publications/gl2017_app.html

お茶の水内科では、心筋梗塞の一次予防、二次予防、生活習慣病の管理に積極的に取り組んでいます。下記まとめもどうぞご覧ください。

・脂質異常症→http://ochanai.com/dyslipidemia

・心筋梗塞→http://ochanai.com/myocardialinfarction

・高血圧症→http://ochanai.com/hypertension

・糖尿病→http://ochanai.com/diabetesmellitis

・喫煙→http://ochanai.com/smoking


 

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