2020/1/24(金)、糖尿病と運動習慣と要介護リスクとの関係を調べた日本の研究「Combination of diabetes mellitus and lack of habitual physical activity is a risk factor for functional disability in Japanese」の結果をまとめました。

2020/1/24(金)、糖尿病と運動習慣と要介護リスクとの関係を調べた日本の研究「Combination of diabetes mellitus and lack of habitual physical activity is a risk factor for functional disability in Japanese」の結果をまとめました。糖尿病、高血圧、脂質異常症、運動習慣が機能障害に与える影響を調べるために、39歳から98歳の9673例(男性4420例)を対象に、中央値3.7年の追跡しました。結果、介護保険の要介護または要支援の発生165例、多変量解析の結果、糖尿病があること(HR 1.74 95%CI 1.12 to 2.68)、運動習慣がないこと(no physical activity habit)は要介護のリスクを増加(HR 1.83 1.27 to 2.65)させることがわかりました。リスク因子が最も多い群は、最も少ない群と比較して、3.96倍(HR 3.96 95%CI 1.59 to 9.99)要介護のリスクが高いことがわかりました。さらに、糖尿病の有無と運動習慣の有無で解析した場合、糖尿病がなく運動習慣がある群を基準とした場合の要介護リスクは、糖尿病があり運動習慣がある群(HR 1.68 95%CI 0.70 to 4.04)、糖尿病がなく運動習慣がない群(HR 1.82 95%CI 1.22 to 2.71)、糖尿病があり運動習慣がない群(HR 3.10 95%CI 1.79 to 5.70)でした。詳しくは論文をご覧ください。
https://drc.bmj.com/content/8/1/e000901
糖尿病は心血管疾患のリスク因子ではありますが、糖尿病があって運動不足の人(HR 3.19)と比べると、糖尿病があっても運動習慣がある人(HR 1.68)の要介護リスクは減少することが明らかになりました。また、糖尿病がなくても運動不足の人(HR 1.82)は要介護リスクが増加することがわかりました。糖尿病の有無に関わらず、運動習慣は大切であるということが言えます。

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