2020/4/23、毎日の水分摂取を増やすことの健康効果について調べた日本の研究「Effect of Increased Daily Water Intake and Hydration on Health in Japanese Adults」の要旨をまとめました。


2020/4/23、毎日の水分摂取を増やすことの健康効果について調べた日本の研究「Effect of Increased Daily Water Intake and Hydration on Health in Japanese Adults」の要旨をまとめました。水分摂取を増やすことは様々なメリットともに健康的な習慣として推奨されています。しかし、支持するデータは十分ではありませんでした。毎日の水分摂取を増やすことの有効性を評価するために、血中、尿中、唾液中のバイオマーカーを用いて、水分補給の効果を調べました。空腹時血糖90-125mg/dL、日本人の健康男性24例、健康女性31例が参加しました。12週間のオープンラベル2群無作為化比較対象試験を実施しました。介入群では、習慣的な水分摂取として水550mlのペットボトルを2本飲用しました。550mlの水は、1本は起床後2時間、もう1本は就寝前2時間に飲用しました。賞味の水分摂取は1日あたり1.3lから2.0lで、総エネルギー摂取量は変化なしでした。総体重水分比は水分補給に伴って増加しました。空腹時血糖、アルギニンバソプレシン値は有意な変化はありませんでしたが、介入群で収縮期血圧は有意に低下しました。さらに、水分補給に伴い、体温が上昇、尿中窒素濃度は低下、推算糸球体濾過量の低下は抑制されました。加えて、、収縮期血圧の低下、体温の上昇と腸内細菌叢の存在は相関していました。空腹時血糖の軽度上昇のみの健康成人において、起床後と就寝前の水分補給の習慣は、血糖を低下させる効果はありませんでした。しかしながら、介入によって、安全に、血圧低下、体温上昇、血液老廃物(blood waste materials)の希釈、腎機能を保護する可能性が示唆されました。毎日の水分摂取を増やすことは様々な健康上のベネフィットがある可能性があります。詳しくは論文をご覧ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32340375
習慣的な水分摂取の健康上のメリットを検討したサントリーの研究です。体温上昇、血液老廃物、腸内細菌叢についての記載はよくわかりませんが、血圧降下に効果的であったとの報告です。
https://www.suntory.co.jp/softdrink/news/pr/article/SBF1003.html
一般的に、塩分、糖分の摂取が減れば、血圧が下がり、血糖も下がる傾向にあります。脱水予防のためには、水では吸収率が悪く、加糖生理食塩水じゃないとダメであると強調する記事等もありますが、過去に水と経口補水液「OS-1」の比較試験のデータからは微々たる差ではなく、水分補給が出来ればどっちでも良いのではないかと考えています。詳しくは下記ページをご覧ください。
「2003年、健康成人男性のサウナ誘発性脱水モデルにおいて水分と電解質補給の有効性を「OS-1」と市販のミネラルウォーターと比較した研究「Effectiveness of OS-1 for Water and Electrolyte Supplementation in Healthy Adult Men with Sauna-Induced Dehydration Controlled Study Using Commercially Available Mineral Water as a Control Solution」の要旨についてまとめました。」
https://ochanomizunaika.com/18496


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