2020/11/14、生体弁僧帽弁置換術後の心房細動に対してリバーロキサバンの有効性、安全性をワルファリンと比較した研究「Rivaroxaban in Patients with Atrial Fibrillation and a Bioprosthetic Mitral Valve: RIVER」の要旨をまとめました。

2020/11/14、生体弁僧帽弁置換術後の心房細動に対してリバーロキサバンの有効性、安全性をワルファリンと比較した研究「Rivaroxaban in Patients with Atrial Fibrillation and a Bioprosthetic Mitral Valve: RIVER」の要旨をまとめました。心房細動、生体弁僧帽弁に対するリバーロキサバンの効果は十分にわかっていません。心房細動、生体弁僧帽弁において、リバーロキサバン20mg1日1回と、INR 2.0-3.0を目標に用量調整後ワルファリンを比較、無作為化試験を実施しました。主要評価項目は12ヶ月以内の死亡、主要心血管事象(脳卒中、一過性脳虚血発作、全身性塞栓症、弁血栓症、心不全入院)、大出血の複合としました。結果、ブラジル、49施設、全1005例が参加、主要評価項目事象は、リバーロキサバン群中央値347.5日、ワルファリン群340.1日、非劣性(difference calculated as restricted mean survival time, 7.4 days; 95% confidence interval [CI], −1.4 to 16.3; P<0.001 for noninferiority)を認めました。心血管死亡または血栓塞栓症事象は、リバーロキサバン群17例(3.4%)、ワルファリン群26例(5.1%)(hazard ratio, 0.65; 95% CI, 0.35 to 1.20)でした。脳卒中の発生はリバーロキサバン群0.6%、ワルファリン群2.4%(hazard ratio, 0.25; 95% CI, 0.07 to 0.88)でした。大出血はリバーロキサバン群7例(1.4%)、ワルファリン群13例(2.6%)(hazard ratio, 0.54; 95% CI, 0.21 to 1.35)でした。他の重大有害事象の頻度は両群間で同等でした。心房細動、生体弁僧帽弁において、リバーロキサバンはワルファリンと比べて、12ヶ月以内の死亡、主要心血管事象、大出血の主要評価項目において非劣性を認めました。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2029603
生体弁僧帽弁置換術後、心房細動に対する抗凝固療法において、ワルファリンと比べてリバーロキサバン(イグザレルト)は非劣性であったとの報告です。現在のガイドラインでは、僧帽弁の人工弁置換術後の心房細動は、機械弁、生体弁、いずれの場合においても「弁膜症性心房細動」に分類され、適応はワルファリンという決まりになっていますが、生体弁置換術後の心房細動においてはリバーロキサバンも選択肢として問題がなさそうという結果です。新しいエビデンスとともに常識は変わって来ますね。


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