2021/2/24、過体重、肥満に対して集中行動療法に加えてセマグルチド皮下投与とプラセボを比較した第3相無作為化臨床試験「Effect of Subcutaneous Semaglutide vs Placebo as an Adjunct to Intensive Behavioral Therapy on Body Weight in Adults With Overweight or Obesity The STEP 3 Randomized Clinical Trial」の結果が発表されました。体重減少は過体重、肥満において心臓代謝リスク因子を改善します。集中的な生活習慣介入、薬物療法は最も有効な非侵襲的体重減少手段です。成人、過体重、肥満において、体重管理として、低カロリー食による集中的行動療法に加えて、週1回セマグルチド2.4mg皮下投与とプラセボの効果を比較しました。2018年から2020年、アメリカ、41施設、成人、糖尿病なし、体格指数27以上の過体重で1項目以上の併存疾患ありまたは体格指数30以上の肥満611例を対象に、68週間、第IIIa相無作為化二重盲検並行群試験「STEP 3」を実施しました。セマグルチド2.4mg介入群407例、プラセボ群204例、最初8週間の低カロリー食、68週間、30回のカウンセリング外来訪問の集中的行動療法を実施しました。評価項目は68週間後の体重変化率、登録時からの5%以上の体重減少としました。副次評価項目は10%以上の体重減少、15%以上の体重減少としました。結果、611例、女性495例(81.0%)、平均年齢46歳、体重105.8kg、体格指数38.0、567例(92.8%)試験完了、505例(82.7%)試験終了まで治療を受けていました。68週間後、登録時からの推算平均体重変化はセマグルチド群-16.0%、プラセボ群-5.7kg、有意差(difference, −10.3 percentage points [95% CI, −12.0 to −8.6]; P < .001)を認めました。セマグルチド群はプラセボ群と比べて5%以上の体重減少を高率(86.6% vs 47.6%, respectively; P < .001)でした。セマグルチド群はプラセボ群と比べて、10%以上の体重減少、15%以上の体重減少を有意に多く(75.3% vs 27.0% and 55.8% vs 13.2%, respectively; P < .001)を認めました。消化管有害事象はセマグルチド群(82.8%)はプラセボ群(63.2%)と比べて高頻度でした。治療中断はセマグルチド群3.4%、プラセボ群0%でした。過体重、肥満に対して、低カロリー食の集中的行動療法の追加として、週1回セマグルチド皮下投与はプラセボと比べて、68週間の有意な体重原初を認めました。本所見の長期持続性の評価のためにはさらなる研究が必要です。詳しくは論文をご覧ください。
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2777025
オゼンピック(セマグルチド)の減量効果について検証した「STEP 3」試験の結果です。体重減少-16.0%、5%以上の体重減少86.6%、10%以上の体重減少75.3%、15%以上の体重減少55.8%、驚異的な結果です。肥満は全ての生活習慣病のリスク因子なので、肥満自体を介入するというアプローチです。
2021/2/24、過体重、肥満に対して集中行動療法に加えてセマグルチド皮下投与とプラセボを比較した第3相無作為化臨床試験「Effect of Subcutaneous Semaglutide vs Placebo as an Adjunct to Intensive Behavioral Therapy on Body Weight in Adults With Overweight or Obesity The STEP 3 Randomized Clinical Trial」の結果が発表されました。