2021/8/27-8/30、オンラインで開催された「ヨーロッパ心臓病学会会議」にて、高齢者の血圧管理の厳格降圧の有用性を調べた研究「STEP」試験の結果が発表されました。

2021/8/27-8/30、オンラインで開催された「ヨーロッパ心臓病学会会議」にて、高齢者の血圧管理の厳格降圧の有用性を調べた研究「STEP」試験の結果が発表されました。中国、60-80歳、収縮期血圧140-190mmHgまたは降圧薬投与中8511例を対象に、目標収縮期血圧110-130mmHgの厳格降圧群4243例、目標収縮期血圧130-150mmHgの標準降圧群4268例、降圧薬の第1選択はオルメサルタンまたはアムロジピン、脳卒中、急性心筋梗塞、不安定狭心症入院、急性非代償性心不全、冠血行再建、心房細動、心血管死の複合の主要評価項目リスクは厳格降圧群3.5%(年間1.0%)、標準降圧群4.5%(年間1.4%)、26%有意に減少(HR 0.74、95%CI 0.60-0.92、P=0.007)、中間解析で厳格降圧群の有益性が明確となったため、試験は早期中止になりました。降圧薬平均服薬数は厳格降圧群1.9剤、標準降圧群1.5剤、平均収縮期血圧は厳格降圧群126.7mmHg、標準降圧群135.9mmHg、差9.2mmHg、 低血圧が増加(3.4% vs. 2.8%、P=0.03)しました。
https://medical-tribune.co.jp/news/2021/0907538313
血圧は収縮期血圧110-130mmHgを目標とするのが良いとの中国からのデータです。収縮期血圧9.2mmHgの低下で心血管疾患26%減少の差を認めました。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2111437

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