末梢動脈圧測定の無呼吸低呼吸指数をポリソムノグラフィー測定と比較した研究「Comparison of the Apnea-Hypopnea Index Determined by a Peripheral Arterial Tonometry-Based Device With That Determined by Polysomnography – Results From a Multicenter Study」の結果をまとめました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33693194
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7937496
睡眠呼吸障害の有病率は高く、心血管疾患の有無に関わらず、死亡率上昇と関連します。末梢動脈圧測定デバイス含む、多くの携帯型モニタリングデバイスが開発されています。過去の研究からは末梢動脈圧測定デバイス測定無呼吸低呼吸指数(pAHI)はポリソムノグラフィー測定無呼吸低呼吸指数(AHI-PSG)と強い相関を認めることが報告されていますが、日本人、心血管疾患ありの集団からのデータはありませんでした。本研究では、日本人、心血管疾患ありにおいて、末梢動脈圧測定デバイス測定指標とポリソムノグラフィー測定指標を比較しました。日本の6施設、終夜ポリソムノグラフィー実施120名を登録、末梢動脈圧デバイスはポリソムノグラフィーと同時に測定を行いました。ポリソムノグラフィー記録は盲検にて技師解析を実施しました。末梢動脈圧デバイス記録は自動アルゴリズムにて解析しました。末梢動脈圧測定無呼吸低呼吸指数とポリソムノグラフィー測定無呼吸低呼吸指数は許容範囲の同一性において強い相関関係(r=0.896; P<0.001)を認めました。強い相関関係は心血管疾患あり(n=55; P=0.849; P<0.001)、心血管疾患なし(n=65; r=0.927; P<0.001)で、心血管疾患の有無は、末梢動脈圧測定無呼吸低呼吸指数とポリソムノグラフィー測定無呼吸低呼吸指数の関連に影響しません(P=0.225)でした。末梢動脈圧デバイスは日本人、心血管疾患ありにおいても信頼可能な無呼吸低呼吸指数を提供しました。本所見は未診断の睡眠呼吸障害、心血管疾患を減らすことに役立つ可能性があります。
末梢動脈圧測定の無呼吸低呼吸指数をポリソムノグラフィー測定と比較した研究「Comparison of the Apnea-Hypopnea Index Determined by a Peripheral Arterial Tonometry-Based Device With That Determined by Polysomnography – Results From a Multicenter Study」の結果をまとめました。