閉塞性睡眠時無呼吸、WatchPAT、動脈スティフネスの影響について調べた研究「Impact of Arterial Stiffness on WatchPAT Variables in Patients With Obstructive Sleep Apnea」の結果をまとめました。

閉塞性睡眠時無呼吸、WatchPAT、動脈スティフネスの影響について調べた研究「Impact of Arterial Stiffness on WatchPAT Variables in Patients With Obstructive Sleep Apnea」の結果をまとめました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29458701
ウォッチパットは閉塞性睡眠時無呼吸の診断、スクリーニング、診断のための、末梢動脈圧、酸素化ヘモグロビン飽和度、心拍数、活動量計の記録、データ統合が可能な手首装着携帯型デバイスです。過去の研究において、ウォッチパッドによって測定された呼吸変動の有効性、検証をポリソムノグラフィー検査と比較しました。しかしながら、動脈スティフネス、動脈硬化がウォッチパッドの測定パラメーターに与える影響については十分に解明されていませんでした。閉塞性睡眠時無呼吸疑い連続71例、ウォッチパッド200、標準的な検査室終夜ポリソムノグラフィー検査、脈拍伝播速度、動脈スティフネス指数を解析しました。ポリソムノグラフィー記録はアメリカ睡眠医学学会の基準に基づいて手動で点数化、ウォッチパッドのデータは自動アルゴリズムで解析されました。動脈スティフネス、ウオッチパット呼吸事象指数データの影響を評価しました。なぜなら、ポリソムノグラフィー測定無呼吸低呼吸指数は脈拍伝播速度に関連するのに対し、ウオッチパット無呼吸低呼吸指数は末梢動脈圧に部分的に影響を受ける可能性があるからです。結果、ウオッチパット無呼吸低呼吸指数はポリソムノグラフィー無呼吸低呼吸指数と中程度の相関を認めましたが、ウオッチパット無呼吸低呼吸指数はポリソムノグラフィー無呼吸低呼吸指数と比較して有意に低値(28.4 ± 19.2 versus 53.6 ± 30.2 events/h, P < .0001)でした。脈拍伝播速度の低い群において、ウオッチパット無呼吸低呼吸指数とポリソムノグラフィー無呼吸低呼吸指数は有意な相関、良い一致率を認めましたが、脈拍伝播速度が増加するにつれて、ウオッチパット無呼吸低呼吸指数とポリソムノグラフィー無呼吸低呼吸指数の相関は低くなりました。動脈スティフネスは睡眠時無呼吸においてウオッチパット測定呼吸指標に影響を及ぼしている可能性があります。

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