2019/1/1(火)、非発作時の心電図所見から心房細動の発症リスクを人工知能によって予測出来るか?を検討した研究の結果「An artificial intelligence-enabled ECG algorithm for the identification of patients with atrial fibrillation during sinus rhythm: a retrospective analysis of outcome prediction」をまとめました。

2019/1/1(火)、非発作時の心電図所見から心房細動の発症リスクを人工知能によって予測出来るか?を検討した研究の結果「An artificial intelligence-enabled ECG algorithm for the identification of patients with atrial fibrillation during sinus rhythm: a retrospective analysis of outcome prediction」をまとめました。
アメリカのMayo Clinicの研究グループは、1993-2017年、Mayo Clinic ECG laboratoryにて心電図検査を受けた18歳以上の正常洞調律の標準12誘導の10秒間の心電図データと、心房細動患者の洞調律時の標準12誘導の10秒間の心電図データをもとに、畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network: CNN)を用いて、「AI-ECG」(artificial intelligence – enabled electrocardiograph)を開発しました。具体的には、心臓専門医の監修のもと18万922人の心房細動患者の64万9931枚の心電図データを分析対象とし、12万6526人の心房細動患者の45万4789枚の心電図データをtraining datasetとし、1万8116人の心房細動患者の6万4340枚の心電図データをinternal validation datasetとし、3万6280人の心房細動患者の13万802枚の心電図データでtesting datasetとしました。testing datasetの8.4%に相当する3051人は心房細動であることの確定診断を受けていました。結果、「AI-ECG」の精度は、AUC(area under the curve) 0.87(95%CI 0.86–0.88)、感度79.0%(95%CI 77.5–80.4)、特異度79.5%(95%CI 79.0–79.9)、F1スコア39.2%(95%CI 38.1–40.3)、overall accuracy 79.4%(95%CI 79.0–79.9)でした。詳しくは「Lancet」をご覧ください。
「An artificial intelligence-enabled ECG algorithm for the identification of patients with atrial fibrillation during sinus rhythm: a retrospective analysis of outcome prediction」→https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(19)31721-0/fulltext
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/cvdprem/blog/furukawa/201910/562729.html
これは驚くべき結果です。発作時の心電図記録があれば心電図所見が心房細動かどうか判断することは循環器内科医であれば一目瞭然、見た瞬間に明らかにわかるレベルの所見なのですが、非発作時の心電図所見は肉眼では本当に差がなく、非発作時の心電図所見から心房細動の発症を予測することはどんなに心電図読影に卓越した循環器内科医であっても人間の目視ではほとんど不可能なことだからです。それを80%程度の精度で見分けることが出来るということは、非発作時であっても何らかの特徴的な変化を機械学習から検出しているということでしょうが、それは人間の眼ではわからないレベルの差異だということでしょう。いずれにせよ、医学において診断の精度が向上することは良いことです。医学の進歩とは人間の身体拡張技術の進歩とも言うことが出来、循環器内科医は人間の五感では感知出来ない身体の変化を、聴診器、血圧計に始まり、心電図、超音波、レントゲン、CT、MRI、電気生理学的検査、各種バイオマーカーと、テクノロジーの力を借りることによって進歩して来ました。テクノロジーの進歩は大いに歓迎し、診断、治療に活かしていけば良いのです。現時点ではまだ発作時の心電図記録で心房細動を捕まえることが正確な診断です。早く実用化して欲しいものですね。

【お茶の水循環器内科】

お茶の水循環器内科は6年目を迎えました。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町でスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもと、「お茶の水循環器内科」にリニューアルしました。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、急性心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動等の心血管疾患の危険因子をコントロールすることで十分に予防可能です。心血管疾患の危険因子に対して適切な治療開始と治療継続のために、お茶の水循環器内科は夜間も土日も診療をオープンにしています。世の中から救えるはずの病気をなくすこと、これが当院のミッションです。お茶の水循環器内科をよろしくお願いいたします。
お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐

【お茶の水循環器内科の具体的な診療範囲】

お茶の水循環器内科はお茶の水にある循環器内科です。循環器内科とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。循環器内科の診療範囲を具体的にまとめました。
・冠動脈疾患(急性冠症候群、急性心筋梗塞、不安定狭心症、冠攣縮性狭心症、労作性狭心症、慢性冠動脈疾患、陳旧性心筋梗塞、他)
・心筋梗塞後、ステント留置後の治療継続、抗血小板療法、バイパス術後の管理
・慢性心不全
・心筋症(肥大型心筋症、拡張型心筋症、高血圧性心肥大、他) 
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・弁置換術後の管理、弁形成術後の管理、抗凝固療法
・不整脈(洞不全症候群、心房細動、心房粗動、上室期外収縮、発作性上室頻拍、WPW症候群、房室ブロック、脚ブロック、Brugada症候群、心室期外収縮、心室頻拍、QT延長症候群、他)
・心房細動、発作性心房細動、抗凝固療法、心原性脳塞栓症の予防、カテーテルアブレーション治療の適応評価、カテーテルアブレーション治療後の管理
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理
・大動脈瘤、大動脈瘤状拡大、大動脈解離後の管理 
・高血圧症、二次性高血圧症の鑑別、他
・脂質異常症、家族性高コレステロール血症
・2型糖尿病、1型糖尿病、インスリン療法、糖尿病合併症の管理
・慢性腎臓病、糖尿病性腎症の管理
・その他、健診後の再検査、禁煙外来、他
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器内科です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病も心血管疾患の危険因子として循環器内科の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、一度なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器内科の仕事です。予防に勝る治療はありません。お茶の水循環器内科までお気軽にご相談ください。

【代表的な診療の進め方】

・胸痛
循環器内科受診の最も多い症状の一つが胸痛です。胸痛の原因は急性心筋梗塞や狭心症など命に関わる心疾患から、肺気胸や逆流性食道炎など心臓以外が原因のもの、肋間神経痛やあらゆる検査で異常を認めないものまで多岐に渡ります。その中でも命に関わる救急疾患として急性心筋梗塞や狭心症かどうかの判断が特に重要です。お茶の水循環器内科では急性心筋梗塞や狭心症の精査除外に特に力を入れています。院内に心電図、胸部レントゲン、心筋トロポニン迅速検査等が常備されており、その場で急性心筋梗塞の可能性があるかどうか迅速な判断が可能です。緊急性を要すると判断した際には速やかにカテーテル治療が可能な救急病院へ紹介します。冠動脈疾患が疑われる場合は飯田橋の心臓画像クリニックにて冠動脈CTや心臓MRIを手配出来る体制が整っています。一通りの精査の結果、心疾患が否定された場合には適切な診療科へ紹介しています。いずれにせよ、命に関わる救急疾患として急性心筋梗塞や狭心症ではないことの精査が重要です。詳しくは循環器内科.comのページをご覧ください。
胸痛の診療の進め方→http://循環器内科.com/chestpain

・動悸
胸痛と並んで循環器内科受診の最も多い症状の一つが動悸です。動悸の原因は心室細動や心室頻拍等の致死的な不整脈から、脳梗塞の原因となる不整脈である心房細動、貧血や甲状腺機能の異常、特に治療の必要のない正常範囲の脈の乱れである心室期外収縮、上室期外収縮、洞性頻脈など多岐に渡ります。その中でも命に関わる致死的不整脈や脳梗塞の原因となる心房細動かどうかの判断が特に重要です。不整脈の診療においては症状出現時の心電図記録が鍵を握ります。お茶の水循環器内科ではホルター心電図を5台常備しており、迅速な精密検査が可能です。症状出現時の心電図記録が出来れば症状の原因は不整脈かどうか、不整脈の場合は治療が必要なものか経過観察で問題のないものか確実に診断が可能です。診断が着けばカテーテルアブレーション等の治療が可能な専門病院へ紹介します。一通りの精査の結果、心疾患が否定された場合には適切な診療科へ紹介しています。いずれにせよ、命に関わる致死的不整脈や脳梗塞の原因となる心房細動ではないことの精査が重要です。詳しくは循環器内科.comのページをご覧ください。
動悸の診療の進め方→http://循環器内科.com/palpitation

・息切れ
息切れの原因は多岐に渡りますが、循環器内科においては心不全の症状かどうか、急性心筋梗塞や狭心症等のの判断が重要です。心不全の有無と程度の評価には採血にてBNPまたはNT-proBNP、胸部レントゲン、心エコー検査が有用です。労作時の息切れのように、冠動脈疾患を強く疑う場合には冠動脈CT、冠動脈カテーテル検査、動悸症状としての息切れの場合には、24時間心電図、ホルター心電図等で精査して行きます。心臓以外としては、呼吸器疾患、貧血、低血圧、甲状腺疾患等、幅広く鑑別が必要です。心不全や何らかの心疾患を認めた場合は、専門病院へ紹介して行きます。一通りの精査の結果、心疾患が否定された場合には適切な診療科へ紹介しています。いずれにせよ、心不全、急性心筋梗塞や狭心症かどうかの判断が特に重要です。詳しくは循環器内科.comのページをご覧ください。
息切れの診療の進め方→http://循環器内科.com/dyspnea

【循環器内科.com】

循環器内科.comはお茶の水循環器内科が運営する循環器内科を中心とした医療情報サイトです。循環器内科はどうしても専門的な用語や概念が多く登場するあめわかりにくいところが多いですが、正確な情報を整理しておきたいという気持ちで循環器内科.comを始めました。診療の合間の時間で日々更新中です。内容についてわからないことがあればお茶の水循環器内科までご相談ください。
循環器内科.com→http://循環器内科.com 
【冠動脈疾患】
代表的な診療の流れ→http://循環器内科.com/flow
胸痛の診療の進め方→http://循環器内科.com/chestpain
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期外収縮の診療の仕方→http://循環器内科.com/pc
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