2019/10/8(火)、急性心筋梗塞や脳梗塞後に犬を飼うことの影響を調べた研究「Dog Ownership and Survival After a Major Cardiovascular Event」の結果が発表されました。犬を飼うことは身体運動レベルや社会的サポートの向上と関連し、心血管疾患に対して好ましい影響、一人暮らし世帯においては代替的な交友関係や身体活動への動機付けに重要ではないかと考えられています。スウェーデンの登録研究において2001年から2012年の急性心筋梗塞181696例(犬飼育例は5.7%)を対象に804137人・年、虚血性脳卒中154617例(犬飼育例は4.8%)を対象に638219人・年追跡しました。結果、犬を飼っていることは心筋梗塞後の死亡リスクにおいて、一人暮らし世帯で33%低下(HR 0.67 95%CI 0.61-0.75)、配偶者や子供と暮らしている世帯では15%低下(HR 0.85 95%CI 0.80-0.90)と関連していました。犬を飼っていることは虚血性脳卒中後の死亡リスクにおいて、一人暮らし世帯では27%低下(HR 0.73 95%CI 0.66-0.80)、配偶者や子供と一緒に暮らしている世帯では12%低下(HR 0.88 95%CI 0.83-0.93)と関連していました。さらに、犬を飼っていることは心筋梗塞再発による入院の7%低下(HR 0.93 95%CI 0.87-0.99)と関連していました。詳しくは論文をご覧ください。
→https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/CIRCOUTCOMES.118.005342
犬を飼うことは犬の散歩などで身体活動量が増加することに加えて、心理的、社会的に好ましい影響もあるだとうと考察されています。一人暮らしと家族と暮らしているかでで、犬を飼うことの効果が差がある傾向があることが興味深いです。また日本の研究では猫でも同様の影響があるだろうとしています。犬の散歩と比べて猫の散歩というのはあまりしないので、身体活動量の増加以外の影響因子も大きいのかも知れません。詳しくは論文をご覧ください。
「Physical, social, and psychological characteristics of community-dwelling elderly Japanese dog and cat owners」
→https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6241120
2019/10/8(火)、急性心筋梗塞や脳梗塞後に犬を飼うことの影響を調べた研究「Dog Ownership and Survival After a Major Cardiovascular Event」の結果が発表されました。