2019/12/24(火)、紙タバコから電子タバコへ切り替えによる血管への影響について検討した研究「Cardiovascular Effects of Switching From Tobacco Cigarettes to Electronic Cigarettes」の結果が発表されました。

2019/12/24(火)、紙タバコから電子タバコへ切り替えによる血管への影響について検討した研究「Cardiovascular Effects of Switching From Tobacco Cigarettes to Electronic Cigarettes」の結果が発表されました。電子タバコ(Electronic Cigarettes: EC)は世界的に増加傾向ですが、紙タバコ( Tobacco Cigarettes: TC)からの切り替えの影響を調べたエビデンスは少ないです。イギリスにおいて、喫煙歴2年以上、15本/日以上の喫煙歴145例を対象に、電子タバコへ変更群(ニコチン含むもの、ニコチン含まないもの)と紙タバコ継続群に分け、血管内皮機能として血流介在性血管拡張反応(flow-mediated dilation: FMD)、脈波伝播速度(pulse wave velocity: PWV)の変化を評価する無作為化対照試験を行いました。結果、TC→EC変更1ヶ月で、FMD(linear trend β=0.73% 95%CI 0.41-1.05 p<0.0001 TC vs EC combined 1.49% 95%CI 0.93-2.04 p<0.0001)、PWV (−0.529 m/s 95%CI −0.946-−0.112 p=0.014)ともに有意な改善が認められました。改善の程度は女性のほうが男性よりも大きい傾向にありました。また、電子タバコのニコチンの有無とは関連が見られませんでした。考察として、研究グループは紙タバコから電子タバコへの切り替えは ハームリダクション(harm reduction)の観点からは検討しても良いと記載していますが、電子タバコの安全性を保障する研究ではないこと、非喫煙者に電子タバコを推奨するものでもない、と注意を促しています。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0735109719381938?via%3Dihub

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