2020/1/14(火)、2型糖尿病に対するSGLT2阻害薬の痛風発作に対する影響について検討した研究「Assessing the Risk for Gout With Sodium–Glucose Cotransporter-2 Inhibitors in Patients With Type 2 Diabetes: A Population-Based Cohort Study」の結果をまとめました。高尿酸血症と糖尿病の合併はしばしば認め、高尿酸血症は痛風発作のリスクです。SGLT2阻害薬(Sodium–glucose cotransporter-2 inhibitors)は血漿尿酸値を低下させることが知られていますが、痛風発作の減少に効果があるかどうか検討しました。2013年から2017年、2型糖尿病29万5907例を対象に、SGLT2阻害薬群15万1949例、GLP-1受容体刺激薬(glucagon-like peptide-1 receptor agonist)14万395例、痛風発作を比較しました。結果、痛風発作はSGLT2阻害薬群(4.9例/1000人年)、GLP1刺激薬群(7.8例/1000人年)と、有意に減少(HR 0.64 95%CI 0.57 to 0.72、絶対差−2.9/1000人年 95%CI −3.6 to −2.1)を認めました。詳しくは論文をご覧ください。
→https://annals.org/aim/article-abstract/2758844/assessing-risk-gout-sodium-glucose-cotransporter-2-inhibitors-patients-type
SGLT2阻害薬で尿酸値が下がる傾向にあることは報告されていましたが、実際に痛風発作が減ることがわかりました。ちなみに、血圧も少し下がり、体重も少し低下、心不全も減らし、腎機能も守ることが知られていますので、SGLT2阻害薬は一石六鳥(血糖降下、血圧降下、体重減少、心不全抑制、腎保護、尿酸低下)の薬とも言えます。ただ糖分を排出させるだけの作用なのですが、すごいですね。
2020/1/14(火)、2型糖尿病に対するSGLT2阻害薬の痛風発作に対する影響について検討した研究「Assessing the Risk for Gout With Sodium–Glucose Cotransporter-2 Inhibitors in Patients With Type 2 Diabetes: A Population-Based Cohort Study」の結果をまとめました。