2020/1/15(水)、慢性完全閉塞病変と非閉塞性病変の冠動脈カテーテル治療の長期予後について検討した研究「Long-Term Outcomes of Chronic Total Occlusion Recanalization Versus Percutaneous Coronary Intervention for Complex Non-Occlusive Coronary Artery Disease」の結果をまとめました。

2020/1/15(水)、慢性完全閉塞病変と非閉塞性病変の冠動脈カテーテル治療の長期予後について検討した研究「Long-Term Outcomes of Chronic Total Occlusion Recanalization Versus Percutaneous Coronary Intervention for Complex Non-Occlusive Coronary Artery Disease」の結果をまとめました。慢性完全閉塞(chronic total occlusion: CTO)病変に対する冠動脈カテーテル治療の長期予後について、複雑非閉塞性病変と比較しました。複雑非閉塞性病変(complex non-CTO)とは具体的には、3枝病変、3本以上のステント留置、総ステント長60mm以上、伏在静脈グラフト病変、分岐部病変への2本ステント留置、左主幹部病変、補助循環の使用、ローラーブレイダーまたはレーザーの使用、と定義しました。慢性完全閉塞病変609例(CTO PCI群)、複雑非閉塞性病変1787例(non-CTO PCI群)、合計2396例を対象に追跡しました。結果、CTO PCI群は、non-CTO PCI群と比べて、手技の成功率は低く(74% vs 98% p <0.001)、合併症として、冠動脈穿孔(3.5% vs 2.0% p = 0.04)、心タンポナーデ(0.8% vs 0.1% p = 0.001)を有意に多く認めました。入院中の主要心血管イベント(4.1% vs 5.0% p = 0.40)は差を認めませんでした。治療後36ヶ月時点における心血管死、心筋梗塞、関心病変の血行再建(10.1% vs 9.9% p = 0.91)は差を認めませんでした。慢性閉塞性病変に対する冠動脈カテーテル治療は、複雑非閉塞性病変と比べて長期予後は差を認めませんでした。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.ajconline.org/article/S0002-9149(19)31195-6/fulltext

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