2020/2/18(火)、冠動脈カテーテル治療後のステント関連有害事象の長期データについて調べた研究「Stent-Related Adverse Events >1 Year After Percutaneous Coronary Intervention」の結果をまとめました。

2020/2/18(火)、冠動脈カテーテル治療後のステント関連有害事象の長期データについて調べた研究「Stent-Related Adverse Events >1 Year After Percutaneous Coronary Intervention」の結果をまとめました。
冠動脈カテーテル治療後のステント関連主要有害心血管イベント(major adverse cardiovascular events: MACE)の多くは、1年以内に起きるとされていますが、1年後以降の長期のデータは明らかではありませんでした。長期のステント関連イベントの頻度や予測因子、ステントの種類による違いなどを明らかにするために、19の前向き研究、合計2万5032例、ベアメタルステント(bare-metal stents: BMS)3718例、第1世代薬剤溶出性ステント(first-generation drug-eluting stents: DES1)7934例、第2世代薬剤溶出性ステント(second-generation drug-eluting stents: DES2)13380例を対象に、冠動脈カテーテル治療後、1年間、さらに1年から5年のデータについてメタ解析を行いました。結果、1年以内の主要心血管イベントは、BMS 17.9%、DES1 8.2%、DES2 5.1%と有意差(p<0.0001)を認めました。1年以降5年以内の長期では、主要心血管イベント9.4%(心血管死2.9%、心筋梗塞3.1%、標的病変血行再建5.1%)で、BMS 9.7%、DES1 11.0%、DES2 8.3%と有意差(p<0.0001)を認めました。1年後から5年後まで線形に増加を認めました。他の12の研究、1万9578例からも同様の傾向を認めました。冠動脈カテーテル治療後、1年後から5年後までの長期のステント関連イベントは、年間2%程度ということが明らかになりました。詳しくは論文をご覧ください。
http://www.onlinejacc.org/content/75/6/590
冠動脈カテーテル治療後も年間2%前後、心血管イベントが発生するというデータです。至適な二次予防の継続に加え、冠動脈造影のフォローアップ、冠動脈CTや心臓MRIによるフォローアップが重要ということでしょう。詳しくは主治医までご相談ください。

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