2020/4/13(月)、フィットネスと死亡リスクの関係を調べた研究「Relevance of Fitness to Mortality Risk in Men Receiving Contemporary Medical Care」の結果をまとめました。

2020/4/13(月)、フィットネスと死亡リスクの関係を調べた研究「Relevance of Fitness to Mortality Risk in Men Receiving Contemporary Medical Care」の結果をまとめました。心肺フィットネス(cardiorespiratory fitness)と死亡率との間には逆相関の関係があることは30年前から確実とされています。この研究の目的は、疾病予防、検出、治療において、この関係は有意に修正されるかどうか調べました。男性47862例、最大トレッドミル負荷試験を含むベースラインの検査を実施、コホート1は24475例、1971年から1991年、死亡率は1992年まで追跡しました。コホート2は23387例、1992年から2013年、死亡率は2014年まで追跡しました。男性は、Cooper Clinic標準データを用いて、低度、中程度、高度に分類されました。全死亡、心血管疾患死亡、がん死亡のハザード比は、2つのコホートにおいて各フィットネス分類ごろに解析しました。フィットネス分類と、全死亡(HR: 1.0, 0.60, and 0.53 in cohort 1 and HR: 1.0, 0.76, and 0.52 in cohort 2)、心血管死亡(HR: 1.0, 0.55, and 0.43 in cohort 1 and HR: 1.0, 0.84, and 0.52 in cohort 2)の間には逆相関の関係を認め、有意差(p trend <0.001 for all)を認めました。フィットネス分類とがん死亡の関係は、コホート1では有意(HR: 1.0, 0.62, and 0.48; p < 0.001)でしたが、コホート2(HR: 1.0, 1.08, and 0.74; p = 0.19)を認めませんでした。全死亡のハザード比は、フィットネスが1-MET増加するたびに、コホート1(HR 0.86 95%CI 0.82 to 0.90)、コホート2(HR 0.87 95%CI 0.83 to 0.91)で、有意差(p < 0.001 for both)を認めました。心血管疾患死亡、がん死亡においても同様でした。疾病予防、検出、治療、30年間で大きく変わったにも関わらず、フィットネスと死亡率の逆相関の関係はコホート研究で一貫していました。
http://www.onlinejacc.org/content/75/13/1538
身体活動と死亡率の低下は確実(robustly)であるという報告です。緊急事態宣言中は外出自粛やテレワーク等で運動不足になりがちです。自宅で出来る運動、適度なウォーキングやジョギング等、運動不足解消を意識しましょう。


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