2021/2/10、食料品販売店における個別化インセンティブの影響を調べた研究「Effect of Personalized Incentives on Dietary Quality of Groceries Purchased A Randomized Crossover Trial」の要旨をまとめました。

2021/2/10、食料品販売店における個別化インセンティブの影響を調べた研究「Effect of Personalized Incentives on Dietary Quality of Groceries Purchased A Randomized Crossover Trial」の要旨をまとめました。食品の選択には多くの因子が関与しています。より健康的な食料品の購入を促進するための個別化された購入推奨による個別化介入は食事摂取を改善する可能性があります。消費者趣向、購入歴、ベースラインの食品の質等のアルゴリズムを使用、より健康的な食料品インセンティブ介入は購入する食料品の食事の質、健康的な食事の選択を改善するかどうかを検証するために、9ヶ月間、3ヶ月介入、2から4週間のウォッシュアウト期間、AB、BA、無作為化クロスオーバー試験を実施しました。2018年、アメリカロードアイランド州のスーパーマーケット、会員制度メンバー244例を対象に、登録時の問診、AB群、BA群と2群に無作為に割り振りました。2020年までデータ解析を実施しました。介入群は、介入期間中、栄養指導と個別化されたクーポンを毎週受け取り、対照群は栄養指導と一般的なクーポンを受け取りました。会員登録カード、自動学習アルゴリズム、収集データから個別化された健康的な食料品インセンティブを導入しました。全参加者は5%割引を受けました。主要評価項目は、健康的な食料品の選択、「GPQI-16」(Grocery Purchase Quality Index–2016)スコア、対象となる食料品の購入金額としました。参加者のトップ1%、ボトム1%は除外しました。2群間のペアt検定を実施しました。結果、209例、1群104例、2群105例、平均年齢55.4歳でした。非ヒスパニック白人(193 of 206 participants [94.1%])、女性(187 of 207 participants [90.3%])が大多数でした。所得データ161例のうち、81例(50.3%)は年間家計所得は$100000以上でした。ペアt検定の結果、介入群はGPQI-16スコア上昇(between-group difference, 1.06; 95% CI, 0.27-1.86; P = .01)、対象食料品の購入金額の増加(between-group difference, 1.38%; 95% CI, 0.08%-2.69%; P = .04)を認めました。初回の介入期間中、1群、2群とも同様のGPQI-16スコア(41.2 [6.6] vs 41.0 [7.5])、対象食料品の購入金額(32.0% [10.8%] vs 31.0% [10.5%])でした。クロスオーバー後の介入期間中、 2群は1群と比べて平均GPQI-16スコア高値(42.9 [7.7] vs 41.0 [6.8])、対象食料品の購入金額の平均値高値(34.0% [12.1%] vs 32.0% [13.1%])でした。本パイロットスタディの結果、新しい個別化された健康的な食料品のインセンティブアルゴリズムの購入する食料品の質の改善に与える有効性のエビデンスが示唆されました。詳しくは論文をご覧ください。
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2776097
一般のスーパーマーケットにて、健康的な食料品を選択するための個別化されたクーポンの実験を行ったところ、個別化されたクーポンは食品購入の行動変容に影響を与えたという報告です。

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