エルゴノビン冠攣縮誘発試験によって評価、冠攣縮性狭心症、予後、ベニジピン、他のカルシウムチャネル拮抗薬の影響を比較した研究「Effects of benidipine and some other calcium channel blockers on the prognosis of patients with vasospastic angina. Cohort study with evaluation of the ergonovine coronary spasm induction test」の結果をまとめました。
2000年から2005年、岐阜大学病院及び関連病院にて冠動脈血管造影にて確定診断を受けた冠攣縮性狭心症1047例、追跡率91.4%、追跡期間中央値3.8年間のコホート研究を実施しました。冠動脈狭窄、糖尿病、全枝攣縮、65歳以上の存在は心血管事象に負の予測影響としました。カルシウムチャネル拮抗薬はジルチアゼム、アムロジピン、ニフェジピン、ベニジピンでした。カルシウムチャネル拮抗薬のうち、カルシウムチャネル拮抗薬単剤投与例、傾向スコア補正を実施した結果、心血管事象はベニジピン群はジルチアゼム群と比較して有意に低値を認めました。本研究は全枝攣縮は冠攣縮性狭心症の心血管事象の他の因子と独立した危険因子であることを初めて証明しました。ベニジピン治療はジルチアゼムと比較して予後良好である可能性を示唆しました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17966756
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinzo/42/7/42_7_840/_pdf/-char/ja
冠攣縮性狭心症に対するカルシウム拮抗薬4種類、ヘルベッサー(ジルチアゼム)、アムロジン(アムロジピン)、アダラート(ニフェジピン)、コニール(ベニジピン)を比較した結果、コニール(ベニジピン)が良さそうという報告です。確かにコニール(ベニジピン)から試す施設が多い印象ですが、冠攣縮性狭心症の治療反応性には個人差が大きいというのが実感です。
https://ochanomizucardiology.com/vsa
エルゴノビン冠攣縮誘発試験によって評価、冠攣縮性狭心症、予後、ベニジピン、他のカルシウムチャネル拮抗薬の影響を比較した研究「Effects of benidipine and some other calcium channel blockers on the prognosis of patients with vasospastic angina. Cohort study with evaluation of the ergonovine coronary spasm induction test」の結果をまとめました。