経口PCSK9阻害薬「MK-0616」の有効性、安全性を検討した第2b相無作為化対照試験「Efficacy and safety of the oral PCSK9 inhibitor MK-0616: a phase 2b randomized controlled trial」の結果が発表されました。

経口PCSK9阻害薬「MK-0616」の有効性、安全性を検討した第2b相無作為化対照試験「Efficacy and safety of the oral PCSK9 inhibitor MK-0616: a phase 2b randomized controlled trial」の結果が発表されました。
「MK-0616」は高コレステロール血症治療のために開発中の経口PCSK9マクロ環状ペプチド阻害薬です。高コレステロール血症における「MK-0616」の有効性、安全性を評価するために、第2b相無作為化二重盲検プラセボ対照多施設試験「NCT05261126」を実施しました。動脈硬化性心血管リスク、成人375例の組み込みを計画、「MK-0616」6mg、12mg、18mg、30mgとプラセボ群に割り付けました。主要評価項目は8週後のLDLコレステロール値のベースラインの変化率、有害事象の発生、有害事象による試験中止介入、治療期間後8週の有害事象追加モニタリングとしました。結果、381例参加、女性49%、中央値年齢62歳、380例投与、「MK-0616」全投与量において、プラセボと比較して、8週間後のLDLコレステロール値のベースラインからの変化率、-41.2%(6mg群)、-55.7%(12mg群)、-59.1%(18mg群)、-60.9%(30mg群)、統計学的有意差(p<0.001)を認めました。有害事象はプラセボ群(44.0%)と比較して「MK-0616」群(39.5%から43.4%)と同程度の発生でした。有害事象による中止は各投与群において2例以下でした。「MK-0616」は8週後プラセボ調整後のLDLコレステロール値のベースラインからの低下、容量依存的に統計学的に有意かつ顕著に認め、8週及び追加8週の追跡において良好な忍容性を認めました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36889610
アメリアのメルク社が開発中の経口PCSK9阻害薬「MK-0616」の第2b相試験の結果です。PCSK9阻害薬は2023年3月現在、注射薬しかないので、経口薬の登場が望まれます。

PAGETOP