2018/6/1(金)、新しい中性脂肪低下薬「パルモディア」が発売されました。

脂質異常症の治療薬には、主に3種類あります。主に悪玉コレステロールを下げる「スタチン」というグループの薬と、主に中性脂肪を下げる「フィブラート」というグループの薬と、それ以外の脂質改善薬です。今回の新薬「パルモディア(ペマフィブラート)」は、フィブラートというグループの薬で、主に中性脂肪を下げる作用です。フィブラート系の薬は以下の通りです。

・ベザトール(ベザフィブラート)

・リピディル(フェノフィブラート)、トライコア(フェノフィブラート)

・リポクリン(クリノフィブラート)

・パルモディア(ペマフィブラート)

今までとの違いとして、フィブラート系の薬と、スタチンを併用すると横紋筋融解症のリスクが上がるとされ、併用しにくかったのですが、今回の新薬のパルモディアは、スタチンとの薬物相互作用の検討で双方の薬剤血中濃度に変化がないことが確認された、とのことで、安全に併用出来るのではないかと期待されています。詳しくは興和株式会社のホームページをご覧ください。薬剤師さんの考察記事も参考になります。

http://www.kowa-souyaku.co.jp/product/item-72.html

https://www.fizz-di.jp/archives/1067034663.html

お茶の水循環器内科の方針としては、悪玉コレステロール、善玉コレステロール、中性脂肪と、3つの脂質関連の検査項目に対して、悪玉コレステロールが明らかな動脈硬化性疾患の危険因子として重要なので、まずは悪玉コレステロールの確実な低下作用のあるスタチンを優先します。フィブラートを使うのは、悪玉コレステロールが基準範囲で中性脂肪の値のみ著しく高い場合、スタチンを投与しても未だに中性脂肪の値が著しく高くスタチンとフィブラートの併用が必要と判断される場合、等、です。循環器内科のプライオリティとしては、悪玉コレステロールをしっかりと下げることが動脈硬化性疾患の一次予防の観点からは重要だからです。何年も新薬がなかったということに関しては、高尿酸血症の治療薬のザイロリック(アロプリノール)とフェブリク(フェブキソスタット)の関係に似ているかも知れません。新薬のルールで、発売から最初の一年間は14日分までという処方制限があります。既存のフィブラートで特に問題がない方の場合は無理と新薬に変える必要はないのではないかと思います。脂質異常症について以前まとめを作りましたので、ご参考ください。

脂質異常症→https://ochanai.com/dyslipidemia

いずれにせよ、検診等で脂質異常症を指摘されている方は、主治医までご相談ください。


【お茶の水循環器内科になりました】

医療法人社団お茶会お茶の水循環器内科院長の五十嵐健祐と申します。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町にてスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、医療法人化に伴い、循環器専門の医療機関として生まれ変わりました。我々の使命は「世の中から救えるはずの病気をなくすこと」です。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、防ぐためには血管を守ることが重要です。血管を守るためには、具体的に、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動、慢性腎臓病等の心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続が大切です。一方で、現代人の生活スタイルとして、平日の日中に仕事や用事があることは普通のことであり、仕事をしながらの治療継続には大きな負担が伴います。我々はこのミスマッチを解決するために、夜間も土日も診療をオープンにし、心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続を行っています。しかしながら残念なことに、土日や夜間に診療をしていると、我々の理念とは無関係に、ただ夜も空いているから、ただ土日もやっているから、ただ便利だからという理由だけで患者さんが殺到し過ぎてしまい、2018年冬、一時期は診療体制の維持が困難な事態に陥ってしまいました。
ミッション→https://ochanomizunaika.com/mission
2018年春、ゼロベースで、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもとに全ての診療体制の見直しを行いました。結果、循環器専門という選択と集中の意思決定に至り、2018年春に医療法人化に伴い、「お茶の水循環器内科」として生まれ変わりました。今後とも夜間も土日も診療をオープンにし、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動、慢性腎臓病等の心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続を実現していくことで、心筋梗塞と脳卒中を防ぎ、「世の中から救えるはずの病気をなくすこと」、これが我々の使命です。詳しくは上記ページに医療法人社団お茶会のミッションをまとめましたのでご覧ください。新しく生まれ変わったお茶の水循環器内科をどうぞよろしくお願いいたします。
2018年4月1日、医療法人社団お茶会理事長五十嵐健祐
【具体的な診療範囲】当院は循環器専門の医療機関です。循環器とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患、抗血小板療法、抗凝固療法、心房細動を始めとする不整脈、高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病、慢性心不全などの循環器疾患です。循環器の診療範囲を具体的にまとめました。
・冠動脈疾患(急性心筋梗塞、労作性狭心症、他)
・心筋梗塞後、ステント留置後の管理、抗血小板療法
・慢性心不全の管理
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・人工弁置換術後の管理、抗凝固療法
・心筋症(拡張型心筋症、肥大型心筋症、他)
・不整脈(上室期外収縮、心室期外収縮、房室ブロック、心房細動、他)
・心房細動の抗凝固療法、心原性脳塞栓症の予防
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理、二次予防、再発予防
・高血圧症、二次性高血圧症
・脂質異常症、家族性高コレステロール血症
・糖尿病、糖尿病合併症の管理
・慢性腎臓病
・睡眠時無呼吸症候群
・その他、健診の再検査、食事指導、運動指導、禁煙外来、など
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器です。脳梗塞や脳出血等の脳血管障害、脳卒中は脳神経内科や脳神経外科が診ることも多いですが、どちらも血管の故障の予防という意味では一次予防、二次予防としてやるべきことは循環器と共通です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病等の生活習慣病も循環器病のリスク因子という点で循環器の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器の仕事です。
【当院で対応していないもの】(2018/4/1更新)
2018/4/1以降、当院で対応していないものを具体的にまとめました。定期的に見直しを行っていますので、ご来院の前には必ずご確認ください。ご来院いただいても受付にて適切な診療科のご紹介の対応となることを予めご了承ください。下記に具体的にまとめましたので、診療科探しの際にご参考ください。
・風邪、インフルエンザ等→一般内科
・咳、痰等→呼吸器内科
・吐気、下痢、腹痛等→消化器内科
・花粉症、アレルギー等→耳鼻咽喉科、アレルギー科
・不眠、不安等→心療内科等
東京都の医療機関探しは、東京都医療機関案内ひまわり(☎ 03-5272-0303)をご活用ください。幸い、首都圏には夜間や土日も診療しているクリニックは当院以外にも最近少しづつ増えて来ています。随時紹介状の発行も行っていますのでお気軽にご相談ください。ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。
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