→http://txbiz.tv-tokyo.co.jp/wbs/feature/post_159631
2018/7/26(木)放送のテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」にて当院非常勤医師の中山医師の取り組みが紹介されました。「イノベンチャーズ列伝」というコーナーで、「アンターQA」というサービスです。ほとんどの医療機関で、夜間や休日は全ての専門科の医師が揃っている訳ではありません。クリニックでは主に医師は一人というところが多いですし、医師が多数在籍している大学病院や総合病院でも夜間は数人の医師で当直に当たっているのが現状で、時間外では専門外の疾患を診なければならないという状況は避けられません。そのような現状でも、様々な専門の医師が複数で協力し合えば、助けになるのではないかと考え、「アンターQA」というサービスには、現在その理念に共感した医師が1200名程度在籍、お互いの専門性を活かして臨床上の質問に答え合うというサービスです。中山医師は、2016年、一人でこのサービスを立ち上げました。初期臨床研修後、整形外科の道へ進んだ中山は、整形外科の分野が得意になりましたが、他の専門科の診療に関してお互いに知恵を共有出来ないかと考えました。まずは自分から提供出来るものから始めなければということで、整形外科の勉強会と平行し、LINEアカウントを作り、整形外科の質問であれば何でも5分以内に答えるということを約束し、現在のアンターの原型となるサービスをスタートします。文字通り、24時間365日、5分以内に回答をするという約束を実行、次第に他の科の医師もアンターに協力したいという医師が現れて、最初は30人のチームでアンター株式会社を創業、現在は1200名、全診療科の医師が在籍、お互いの専門性を活かして協力するサービスになっています。マンガで経緯がまとめられていますので、ご覧ください。
→http://www.tv-tokyo.co.jp/plus/business/entry/2018/017579.html
テレビでは、お茶の水循環器内科でアンターを利用してよかった事例を紹介しています。具体的には、当院は循環器内科専門なのですが、地域のお子さんが上肢を打撲したということで来院、まずはレントゲンを撮影し、明らかな大きな骨折、粗大骨折はないというところまで確認出来たのは良いのですが、小児の骨の画像は普段見慣れていないため、レントゲンで判別が難しい軽微な骨折、微小骨折は、一度専門医に評価をしたほうが確実であると考えました。そこで、患者さんと家族にその旨を説明、同意をいただいた後にアンターに相談したところ、複数の整形外科医から、骨折はなさそう、大丈夫だろう、という回答をいただくことが出来、安心して対応出来たという事例を紹介しました。今回放送はされませんでしたが、当院非常勤医師の森医師の事例で、入院中の急変事例で院内で対応が困難な症例に対してアンターを通じて近くの病院の放射線科医に適切な助言を乞うことが出来、そのまま救急受け入れに至り、救命に成功した事例もあります。医療機関や医局を超えて、アンターの理念に共感した様々な医師がつながることで、実際に救命に至った事例があるということは驚くべきことだと思います。また、アンターというサービスは医師同士の信頼によって成り立っており、金銭的な報酬等で協力しているものではありません。企業としても大きな売上が立っている訳ではないのですが、アンターが何かやろうとした時に進んで協力したいという医師がいっぱいいるのが事実です。これは資本経済から信用経済への社会の移り変わりのサインを観ているのではないかと個人的には感じています。現在、人材募集中とのことで、興味がある方はどうぞ。
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【具体的な診療範囲】