「循環器内科.com」に「頭部CT」についてまとめました。

「循環器内科.com」に「頭部CT」についてまとめました。
頭部CT→http://循環器内科.com/hct


【頭部CTとは】

頭部CT(Head Computed Tomography: Head CT)とは、頭部、特に脳を中心としたCT検査です。CTを用いて、脳、骨、くも膜下腔、副鼻腔等を調べることが出来ます。主に出血性病変、脳出血、くも膜下出血を疑い際に必要な検査です。造影をすると脳血管まで評価が可能ですが、まずはMRAのほうを優先することが多いです。さらに脳血管の詳細な評価が可能な脳血管造影という検査もあります。詳しくは国立循環器病研究センターのページをご覧ください。

「脳の画像検査で何がわかる?」→http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/brain/pamph28.html

【脳血管】

心臓から脳に血液を送っています。具体的には、心臓から出る大動脈(aorta)は、大動脈洞から冠動脈(Coronary artery)を分岐した後、上行大動脈(Ascending aorta)となり、大動脈弓部(Aortic arch)から、右腕頭動脈(Brachiocephalic Artery: BCA)、左総頚動脈(Common carotid artery: CCA)、左鎖骨下動脈(Subclavian artery)を分岐し、下降大動脈(Descending aorta)となり、胸部、腹部、下肢へと向かいます。右腕頭動脈は右総頚動脈と右鎖骨下動脈に分岐し、左右の鎖骨下動脈からは両上肢へ向かう途中で椎骨動脈(Vertebral artery)が分岐し、左右の総頚動脈は頭部へ向かいます。左右の総頚動脈はその後、内頚動脈(Internal carotid artery: ICA)と外頸動脈(External carotid artery: ECA)に分岐します。左右の内頚動脈と、左右の椎骨動脈の4本の血管が脳を栄養します。脳は非常に大事な臓器であるため、脳を支える血管は4本あると考えることも出来ます。左右の椎骨動脈は合流し、脳底動脈(Basilar artery)となります。左右の椎骨動脈からは後下小脳動脈(Posterior inferior cerebellar artery: PICA)、脳底動脈からは左右の迷路動脈、前下小脳動脈(Anterior inferior cerebellar artery: AICA)、橋動脈、上小脳動脈(Superior cerebellar artery: SCA)らが分岐します。左右の内頚動脈は眼動脈(Ophthalmic artery)を分岐した後、椎骨動脈と合流し、前交通動脈(Anterior Communicating Artery: Acom)、後交通動脈(Posterior communicating artery: Pcom)、ウイリスの大脳動脈輪(Circle of Willis)を形成します。動脈輪からは、前大脳動脈(Anterior cerebral artery: ACA)、中大脳動脈(Middle cerebral artery: MCA)、後大脳動脈(Posterior cerebral artery: PCA)が主にそれぞれ左右の大脳皮質を栄養します。中大脳動脈からは穿通枝が分岐し、主に大脳基底核を栄養します。さらに詳しくは慶應義塾大学医学部解剖学教室の脳血管アトラスがわかりやすいです。

http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/angio/index.html

【頭部CTの費用や時間】

保険適応の場合、3割負担で、7000円程度です。時間は検査自体は15分くらい、全体で90時間前後あれば大丈夫でしょう。また、特に何も症状はないけれどなんとなく脳が心配という場合、保険適応外で脳ドックとなり、ドックの費用が掛かります。

【頭部CTの注意事項】

・CT検査ですので、少なからず放射線被爆があります。妊娠中、妊娠が疑わしい場合は検査が出来ません。心臓ペースメーカー、埋め込み型除細動器、脳動脈瘤クリップ、人工関節など、体内に金属や電子機器が埋め込まれている場合、検査を避けるべきか、十分な精度の検査が出来ない場合があります。放射線被曝の程度としては、毎月撮るものではありませんので、年に一回くらいは大きな問題はないというイメージでよいかと思います。

・体動や不随意運動を制御出来ない場合、指示等に従えない場合は十分な精度の検査が出来ない場合があります。

・症状、既往歴、禁忌事項、その他様々な背景因子から、頭部MRI、頸部MRI、脳波、頸動脈エコー、ホルター心電図など他の検査の適応と判断される場合もあります。

【頭部CT検査の流れ】

お茶の水循環器内科では主に「メディカルスキャニングお茶の水」さんに頭部画像検査を依頼しています。

メディカルスキャニングお茶の水→https://www.medicalscanning.net/access/ocha/index.html

1、お茶の水循環器内科から検査の予約を取ります。営業時間外の場合はご自身でご予約の取り方をご説明します。その際に検査の注意事項、前日、当日の確認事項を説明します。

2、予約当日、御茶ノ水駅前にあるメディカルスキャニングお茶の水に向かいます。お茶の水循環器内科からは徒歩で10分掛からないくらいです。駿河台の上り坂がありますので、タクシーを使っても良いでしょう。予約時間の30分前までには到着するようにしましょう。受付後の流れをざっくり言うと、問診、検査の説明、注意事項の確認、着替え、待合室で検査を待ちます。検査の順番になったら検査室に呼ばれます。頭部CT自体は15分間程度です。検査後はその日のうちに医師から検査結果の説明があります。もし緊急で対応が必要な状態であると判断された場合は、速やかに適切な医療機関へご紹介という体制です。詳しくはメディカルスキャニングお茶の水のページをご覧ください。

https://www.medicalscanning.net

3、お茶の水循環器内科に検査結果の報告書が届きますので、後日説明を聞きにいらっしゃってください。異常なしであれば異常なしという説明、治療が必要であれば適宜適切な治療、追加の検査が必要であれば適宜その手配と、それぞれ診察を進めていきます。

【まとめ】

頭部CTは外来で可能な脳の検査のうち最も詳しい検査の代表です。主に、脳出血、くも膜下出血等の出血性病変に強いです。頭部MRIか適応になることもあります。まずは主治医までご相談ください。

【重要】来院前にご確認ください。
お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。対象は狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。一般的な内科診療は行っていませんので予めご了承ください。都内の医療機関探しは東京都医療機関案内サービスひまわりをご活用ください。
東京都医療機関案内サービスひまわり:03-5272-0303
https://www.himawari.metro.tokyo.jp/qq13/qqport/tomintop

【お茶の水循環器内科】

お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町にてスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもと、循環器専門の医療機関になりました。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動等の心血管疾患の危険因子をコントロールすることで十分に予防可能です。心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続のために、お茶の水循環器内科は夜間も土日も診療をオープンにしています。心筋梗塞と脳卒中を防ぐこと、これが当院のミッションです。お茶の水循環器内科をどうぞよろしくお願いいたします。
お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐

【具体的な診療範囲】

お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。循環器内科とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。循環器内科の診療範囲を具体的にまとめました。
・冠動脈疾患(急性心筋梗塞、労作性狭心症、冠攣縮性狭心症、他)
・心筋梗塞後、ステント留置後の管理、抗血小板療法、バイパス術後の管理
・慢性心不全の管理
・心筋症(肥大型心筋症、拡張型心筋症、高血圧性心肥大、他) 
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・弁置換術後の管理、弁形成術後の管理、抗凝固療法
・不整脈(心房細動、房室ブロック、上室期外収縮、心室期外収縮、他)
・心房細動の抗凝固療法、心原性脳塞栓症の予防、アブレーション治療適応の評価、アブレーション治療後の管理
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理
・大動脈瘤、大動脈解離後の管理 
・高血圧症、二次性高血圧症
・脂質異常症、家族性高コレステロール血症
・2型糖尿病、1型糖尿病、インスリン管理、糖尿病合併症の管理
・慢性腎臓病、腎硬化症の管理、糖尿病性腎症の管理
・その他、健診後の再検査、食事指導、運動指導、禁煙外来、など
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器内科です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病も心血管疾患の危険因子として循環器内科の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、一度なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器内科の仕事です。予防に勝る治療はありません。受付または主治医までお気軽にご相談ください。

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