「循環器内科.com」に「頭部MRI」についてまとめました。

「循環器内科.com」に「頭部MRI」についてまとめました。
頭部MRI→http://循環器内科.com/hmri


【頭部MRIとは】

頭部MRI(Head Magnetic Resonance Imaging: Head MRI)とは、頭部、特に脳を中心としたMRI検査です。核磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging:  MRI)を使って、脳の実質、脳梗塞の有無、脳出血の有無、腫瘍の有無、脊髄、骨、眼窩、副鼻腔などを評価出来ます。通常、MR血管造影(Magnetic Resonance Angiography: MRA)も行い、動脈瘤の有無、狭窄や閉塞の有無など、脳血管の評価を行います。お茶の水循環器内科では主に、脳血管疾患の評価目的で適宜、頭部MRIを撮影しています。

【頭部MRIの適応】

頭部MRIは主に脳に異常があるかどうかを調べる検査です。

・神経学的所見に異常を認める場合:右半身や左半身に力が入らない、呂律が回らない、言葉がいつものようにしゃべれない、顔の動きが左右で違う、ものがだぶって見える、視野が見えにくい場所がある、いつも通り歩けない、字が上手く書けない等、明らかに中枢性が疑われる場合

・症状から中枢性が疑われる場合:突然の目眩や吐気で中枢性が疑われる場合、手のしびれ、手の動きがいつもと違う

・症状から中枢性が否定出来ない場合:目眩、ふらつき、頭痛、手のしびれ、等

・既に動脈硬化性の血管疾患を認めているか、脳血管疾患のリスク因子を複数認め、脳血管の評価が必要であると主治医が判断した場合:冠動脈疾患、頸動脈疾患の既往、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、心房細動、脳卒中の既往、脳動脈瘤の家族歴、くも膜下出血の家族歴、喫煙、末梢動脈疾患の既往、等

・その他、主治医が必要と判断した場合

頭部MRIは脳神経の中枢性の原因を疑った場合や脳血管の評価が必要であると主治医が判断した場合に適応となります。また、明らかに脳出血やくも膜下出血などの出血性の病変を疑った場合は頭部CTを優先することがあります。目眩や耳鳴り等では耳自体に問題があることも多く、末梢性を疑う場合には耳鼻咽喉科に紹介します。失神やふらつき症状では頭部ではなく不整脈から診療をしていくこともあります。頭痛は多くの場合、脳卒中に伴う頭痛等の二次性頭痛を疑った場合に頭部MRIの適応を考慮します。全ての頭痛や目眩が頭部MRIの適応になる訳ではありません。逆に、ただ単に脳が心配というだけでは適応にはなりませんのでご注意ください。保険診療外、脳ドック等ではその限りではありません。

【頭部MRIの費用や時間】

保険適応の場合、3割負担で、1万程度です。時間は検査自体は45分くらい、全体で120分前後あれば大丈夫でしょう。造影が必要な場合は追加で4000円くらい掛かります。また、特に何も症状はないけれどなんとなく脳が心配という場合、保険適応外で脳ドックとなり、ドックの費用が掛かります。

【頭部MRIの注意事項】

・強力な磁場を使う検査です。MRI検査室には原則として金属や磁性体が含まれているものは持ち込めません。心臓ペースメーカー、埋め込み型除細動器、脳動脈瘤クリップ、人工関節、イレズミなど、体内に金属や電子機器が埋め込まれている場合、検査が出来ないか、MRI対応可能なものか機種の確認が必要になります。メガネ、コンタクトレンズ、下着のワイヤー、指輪、ネックレス、時計、財布、携帯電話、入れ歯、カイロ、エレキバン等、金属や磁性体の含まれるものは全て身体から外す必要があります。

・さらに詳細な評価のため造影剤を使う場合があります。造影剤アレルギーがあったり、中等度以上の腎機能障害など、造影剤を使えない理由がある場合、気管支喘息、アレルギー体質、妊娠中、妊娠の可能性がある場合も程度によっては注意です。造影剤と相性の悪い薬もありますので、必ず主治医に確認ください。

・MRI検査中は大きな音がします。閉所恐怖症の方は程度にもよりますが検査が難しい場合があります。不整脈や頻脈の場合、体動や不随意運動を制御出来ない場合、指示に従えない場合は十分な精度の検査が出来ない場合があります。

・症状、既往歴、禁忌事項、その他様々な背景因子から、頭部CT、頸部MRI、脳波、ホルター心電図など他の検査の適応と判断される場合もあります。

【頭部MRI検査の流れ】

お茶の水循環器内科では主に「メディカルスキャニングお茶の水」さんに頭部画像検査を依頼しています。

メディカルスキャニングお茶の水→https://www.medicalscanning.net/access/ocha/index.html

1、お茶の水循環器内科から検査の予約を取ります。営業時間外の場合はご自身でご予約の取り方をご説明します。その際に検査の注意事項、前日、当日の確認事項を説明します。

2、予約当日、御茶ノ水駅前にあるメディカルスキャニングお茶の水に向かいます。お茶の水循環器内科からは徒歩で10分掛からないくらいです。駿河台の上り坂がありますので、タクシーを使っても良いでしょう。予約時間の30分前までには到着するようにしましょう。受付後の流れをざっくり言うと、問診、検査の説明、注意事項の確認、着替え、待合室で検査を待ちます。検査の順番になったら検査室に呼ばれます。心臓MRI自体は45分間程度です。検査後はその日のうちに医師から検査結果の説明があります。もし緊急で対応が必要な状態であると判断された場合は、速やかに適切な医療機関へご紹介という体制です。詳しくはメディカルスキャニングお茶の水のページをご覧ください。

https://www.medicalscanning.net

3、お茶の水循環器内科に検査結果の報告書が届きますので、後日説明を聞きにいらっしゃってください。異常なしであれば異常なしという説明、治療が必要であれば適宜適切な治療、追加の検査が必要であれば適宜その手配と、それぞれ診察を進めていきます。

【まとめ】

頭部MRIは外来で可能な脳の検査のうち最も詳しい検査の代表です。脳梗塞、脳出血、脳動脈瘤、脳腫瘍などの詳細な評価が可能です。放射線を使わない検査ですので、定期的に繰り返し検査をすることも問題はありません。まずは主治医までご相談ください。

【重要】来院前にご確認ください。
お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。対象は狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。一般的な内科診療は行っていませんので予めご了承ください。都内の医療機関探しは東京都医療機関案内サービスひまわりをご活用ください。
東京都医療機関案内サービスひまわり:03-5272-0303
https://www.himawari.metro.tokyo.jp/qq13/qqport/tomintop

【お茶の水循環器内科】

お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町にてスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもと、循環器専門の医療機関になりました。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動等の心血管疾患の危険因子をコントロールすることで十分に予防可能です。心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続のために、お茶の水循環器内科は夜間も土日も診療をオープンにしています。心筋梗塞と脳卒中を防ぐこと、これが当院のミッションです。お茶の水循環器内科をどうぞよろしくお願いいたします。
お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐

【具体的な診療範囲】

お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。循環器内科とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。循環器内科の診療範囲を具体的にまとめました。
・冠動脈疾患(急性心筋梗塞、労作性狭心症、冠攣縮性狭心症、他)
・心筋梗塞後、ステント留置後の管理、抗血小板療法、バイパス術後の管理
・慢性心不全の管理
・心筋症(肥大型心筋症、拡張型心筋症、高血圧性心肥大、他) 
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・弁置換術後の管理、弁形成術後の管理、抗凝固療法
・不整脈(心房細動、房室ブロック、上室期外収縮、心室期外収縮、他)
・心房細動の抗凝固療法、心原性脳塞栓症の予防、アブレーション治療適応の評価、アブレーション治療後の管理
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理
・大動脈瘤、大動脈解離後の管理 
・高血圧症、二次性高血圧症
・脂質異常症、家族性高コレステロール血症
・2型糖尿病、1型糖尿病、インスリン管理、糖尿病合併症の管理
・慢性腎臓病、腎硬化症の管理、糖尿病性腎症の管理
・その他、健診後の再検査、食事指導、運動指導、禁煙外来、など
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器内科です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病も心血管疾患の危険因子として循環器内科の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、一度なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器内科の仕事です。予防に勝る治療はありません。受付または主治医までお気軽にご相談ください。

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