2020/1/9(木)、2型糖尿病予防を目指して生活習慣改善の継続支援のためのモバイルテクノロジー活用の有用性について検討したインドとイギリスの研究「A pragmatic and scalable strategy using mobile technology to promote sustained lifestyle changes to prevent type 2 diabetes in India and the UK: a randomised controlled trial」の結果をまとめました。

2020/1/9(木)、2型糖尿病予防を目指して生活習慣改善の継続支援のためのモバイルテクノロジー活用の有用性について検討したインドとイギリスの研究「A pragmatic and scalable strategy using mobile technology to promote sustained lifestyle changes to prevent type 2 diabetes in India and the UK: a randomised controlled trial」の結果をまとめました。2型糖尿病の予防において、モバイルホンのショートメッセージサービス(short message service: SMS)のテキストメッセージは、生活習慣の修正のための動機付けや教育に有用かどうかを検討するために、インドとイギリスにおいて、HbA1c 6.0以上6.4以下の糖尿病予備群(prediabetes)2062例を対象に、対照群1031例、介入群1031例に分け、両群とも最初に健康的な生活習慣について指導を受け、その後、介入群では、さらに週に2-3回、携帯電話のSMSメッセージで 支援する内容のテキストメッセージを受け取り、6ヶ月ごとに、24ヶ月後まで追跡しました。結果、一次アウトカムとして2型糖尿病の発症は、介入群と対照群で有意差は認めませんでしたが、減少傾向(HR 0.89 95%CI 0.74-1.07 p = 0.22)でした。二次アウトカムとして、身体測定、生化学データ、食事や身体活動の変化、血圧の変化、生活の質は両群間で有意差を認めませんでした。モバイルメッセージを活用した生活習慣の修正は明らかな2型糖尿病の発症予防効果を認めませんでした。詳しくは論文をご覧ください。
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00125-019-05061-y
2013年にインドのみで行われたモバイルメッセージを活用した同様の研究では、2型糖尿病の発症予防に成功しています。文化背景が異なる場合には個別の最適化が大切とのことでしょうか。
「Effectiveness of mobile phone messaging in prevention of type 2 diabetes by lifestyle modification in men in India: a prospective, parallel-group, randomised controlled trial」
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S2213858713700676

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