2020/5/6、東アジアにおける2型糖尿病の関連遺伝子座を調べた研究「Identification of type 2 diabetes loci in 433,540 East Asian individuals」の結果をまとめました。遺伝子広域関連研究(genome-wide association studies: GWAS)のメタ解析の結果、2型糖尿病と関連する240以上の遺伝子座(Loci: Locusの複数形)が特定されていますが、ほとんどの遺伝子座がヨーロッパ系統の個人の解析によるものです。今回、東アジア人における2型糖尿病の遺伝子座を、糖尿病77418例、対照例356122例の遺伝子広域関連研究のデータのメタ解析から調べました。主解析では、BMI、性別の考慮なしに、2型糖尿病関連モデル、183の遺伝子座、301のシグナルを特定、2型糖尿病に関連する新規の61の遺伝子座を特定しました。東アジアとヨーロッパで、2型糖尿病に共通の変異は、強い相関の影響を認めました。以前は関連性を記述されていなかったものとしては、GDAP1、PTF1A、SIX3、ALDH2等、microRNAクラスター、筋肉、脂肪細胞のの分化に関わる遺伝子などが特定されました。他の遺伝子座としては、別の組織で2つの2型糖尿病のシグナルに関わる遺伝子、NKX6、ANK1の定量的発現に関わる遺伝子座がありました。別の人口集団から追加の遺伝子座の特定、糖尿病関連遺伝子、病態、伝達の解明が明らかになりました。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.nature.com/articles/s41586-020-2263-3
東アジア人の2型糖尿病の関連遺伝子座が新規に61発見されたという報告です。だから何なんだという感じもしますが、将来的に新規の治療薬、病態理解等の研究に役立つかも知れないとのことです。
糖尿病外来を担当していただいている今井医師ですが、4月、5月は新型コロナウイルスの影響で勤務先の病院から外勤停止の指示があり、臨時休診とさせていただきましたが、6月は大丈夫になるかも知れないとのことです。はっきりわかり次第正式にお知らせします。
2020/5/6、東アジアにおける2型糖尿病の関連遺伝子座を調べた研究「Identification of type 2 diabetes loci in 433,540 East Asian individuals」の結果をまとめました。