2020/3/24、高尿酸血症におけるドチヌラドの長期投与試験「Open-label study of long-term administration of dotinurad in Japanese hyperuricemic patients with or without gout」の結果をまとめました。ドチヌラドは新規の選択的尿酸再吸収阻害薬(selective urate reabsorption inhibitor: SURI)で、尿酸トランスポーター1(urate transporter 1: URAT1)を選択的に阻害することで、血清尿酸値を低下させます。本試験は高尿酸血症で痛風のありまたはなしの例を対象に、ドチヌラドの有効性、安全性を検証するために、34週間または58週間追跡しました。長期試験、投与量のエスカレーションあり、オープンラベルデザインです。ドチヌラドの投与量は1日0.5mgから開始、段階的に1日2mgまで増量しました。14週の時点で血清尿酸値が6mg/dL以下に到達しない場合、投与量は1日4mgに増量しました。主要転帰は開始時から各受診時の血清尿酸値の変化としました。結果、ドチヌラド2mg群では、血清尿酸値は開始時から34週後46.73%、58週後47.17%低下しました。ドチヌラド4mg群では、34週後45.92%、58週後57.35%低下しました。ドチヌラド2mg群では血清尿酸値6mg/dL以下の達成率は、34週89.11%、58週後91.30%でした。ドチヌラド4mg群では34週後97.50%、58週後100.00%でした。有害事象、有害薬物反応の発生率は65.2%、21.8%でした。ドチヌラドを2mgから4mgで投与することは、高尿酸血症で痛風発作ありまたはなしにおいて、血清尿酸値を十分に低下させ、長期の有効性、安全性は検証されました。詳しくは論文をご覧ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31875931
高尿酸血症の新薬、ユリス(ドチヌラド)の国内第III相試験です。ユリス0.5mg 14TDから開始、ユリス1mg 28TD、ユリス2mgへ増量、ユリス2mgで効果不十分の場合ユリス4mgまで増量となっています。ユリス4mg58週投与した場合、血清尿酸値6mg/dL以下の達成率が100%というのが頼もしい数字です。詳しくは日経メディカルの記事、持田製薬の製品情報ページもご覧ください。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/202003/564854.html
http://www.mochida.co.jp/dis/medicaldomain/circulatory/urece/index.html
ユリスは2020/5/28発売の新薬です。新薬は発売から1年間は14日間までの処方制限のルールがあります。長期処方解禁は2021年6月の予定です。
2020/3/24、高尿酸血症におけるドチヌラドの長期投与試験「Open-label study of long-term administration of dotinurad in Japanese hyperuricemic patients with or without gout」の結果をまとめました。