2020/8/29-9/1、オンラインで開催された「ヨーロッパ心臓病学会会議2020」にて慢性冠症候群に対する低用量コルヒチンの効果について検討した研究「LoDoCo2」試験の結果が発表されました。

2020/8/29-9/1、オンラインで開催された「ヨーロッパ心臓病学会会議2020」にて慢性冠症候群に対する低用量コルヒチンの効果について検討した研究「LoDoCo2」試験の結果が発表されました。痛風発作治療薬コルヒチンの痛風以外の作用が報告されており、先行研究としては、2019年の「COLCOT」、2012年の「LoDoCo」試験では低用量コルヒチンの心血管イベント抑制作用が報告されています。今回、「LoDoCo2」試験は二重盲検下無作為化試験で、6ヶ月以上安定している慢性冠症候群5522例を対象、コルヒチン0.5mg群2762例、プラセボ群2760例、主要評価項目は心血管死亡、心筋梗塞、虚血性脳卒中、経皮的冠動脈形成術の複合、結果、低用量コルヒチン群で31%有意に減少(HR 0.69 95%CI 0.57-0.83 P<0.001)を認めました。副次評価項目の主要有害心血管イベント、心筋梗塞、経皮的冠動脈形成術の有意に減少を認めました。日経メディカルでも記事になっていました。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/202009/566925.html
「LoDoCo」試験、「COLCOT」試験の結果には懐疑的な反応も多かったのですが、今回、5000人以上の二重盲検RCTで有意差が出てしまうと、信じるしかありません。急性冠症候群既往あり84%、血行再建術の既往あり84%、スタチンの用量に関係なく低用量コルヒチンの効果は一貫していたとのことです。ウソのような本当の話ですが、心血管イベントを31%有意に減少させる効果が確実なのであれば、低用量コルヒチンが二次予防薬の標準治療になる日が来るのでしょうか。


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