2021/82021/8/23、冠動脈疾患後の低用量コルヒチンの有効性と安全性に関する無作為化試験の系統レビュー、メタ解析「Efficacy and safety of low-dose colchicine in patients with coronary disease: a systematic review and meta-analysis of randomized trials」の結果が発表されました。動脈硬化、コルヒチンの長期投与、2020/9/1までの無作為化臨床試験の文献検索、有効性の主要評価項目は心筋梗塞、脳卒中、心血管死亡の複合としました。5試験、11816例の結果を統合、主要評価項目578例発生しました。コルヒチンは主要評価項目リスク25%減少（relative risk (RR) 0.75, 95% confidence interval (CI) 0.61–0.92; P = 0.005）、心筋梗塞22%減少（RR 0.78, 95% CI 0.64–0.94; P = 0.010）、脳卒中46%減少（RR 0.54, 95% CI 0.34–0.86; P = 0.009）、冠動脈血行再建23%減少（RR 0.77, 95% CI 0.66–0.90; P < 0.001）を認めました。全死亡は有意差なし（RR 1.08, 95% CI 0.71–1.62; P = 0.73）、心血管死の発生は減少（RR 0.82, 95% CI 0.55–1.23; P = 0.34）、対照的に非心血管死は増加（RR 1.38, 95% CI 0.99–1.92; P = 0.060）を認めました。
https://academic.oup.com/eurheartj/article/42/28/2765/6188997
痛風発作治療薬のコルヒチンが、心血管疾患を18%減らし、非心血管疾患を38%増やし、トータルでは全死亡の有意差を認めなかったとの報告です。しかし、心筋梗塞22%減少、脳卒中46%減少と、心血管疾患を減らすことは確実のようです。コルヒチン、興味深い薬です。