ジャディアンス(エンパグリフロジン)という糖尿病の治療薬があります。余分な糖分を尿から排出する作用のSGLT2阻害薬というグループの薬の一つで、その後のスタディで心筋梗塞、腎機能保護に対して有益な作用が証明されています。このたび、「EMPA-REG OUTCOME」というスタディのアジア人におけるサブ解析で、心血管死のリスクを56%も低減させるという驚くべき結果が出ました。今後の糖尿病治療を見直すインパクトのある結果ですのでお知らせします。詳しくは論文原文をご覧ください。
心筋梗塞予防の抗血小板薬、動脈硬化予防薬のスタチン、心機能保護作用のβブロッカー、降圧薬、など既にきちっと治療中を受けている患者さんにおいてもジャディアンスを追加することで大幅に有益な効果が出たことはまさに驚くべき結果です。今後、糖尿病、慢性心不全、心筋梗塞の二次予防のガイドラインを一変させる可能性があるレベルのインパクトです。当院の糖尿病の治療方針についても先日まとめましたのでご覧ください。
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