2025/12/23、薬剤費25%上乗せ対象となる予定のOTC類似薬「77成分・1100品目」の一覧が公開されました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA23B250T21C25A2000000/
社会への影響が大きそうなところですとこのあたりでしょうか。
ヘパリン類似物質
アスコルビン酸
ロキソプロフェン、イブプロフェン、ジクロフェナク、フェルビナク
PL、カルボシステイン、フェキソフェナジン
酸化マグネシウム
総合的に、もともと市販薬として広く流通している消炎鎮痛薬、湿布薬、感冒、アレルギー等の対症療法薬、美容目的の処方が以前から問題となっている保湿薬、ビタミン薬等が今回の対象となったようです。

https://ochanomizunaika.com/13235
以前、フランスの医療制度を勉強してまとめたことがあるのですが、「service médical rendu / amélioration du service médical rendu)」と言って、医療必要度の応じて保険給付率に弾力性がある制度設計になっており、日本もなんとなくこれを参考にして来ているのかなあという印象です。同じ薬剤を手に入れるためにドラッグストアへ行くよりも病院を受診したほうが安くなる制度設計は社会保障システムとして容易にモラルハザードを起こすので、医療必要度に応じて保険給付率を調整していく制度設計は保険制度の本来の在り方の観点からは合理的だと思います。今回、循環器関連の薬は無傷でした。概ね、5年前に書いた記事の通りになって来ており、必要な医療が維持されるために、これからもこの方向性の改革は避けられないでしょう。
