2018/11/5(月)まで三省堂書店神保町本店にて古地図展示即売会が開催中です。古地図史料出版株式会社の古地図、江戸時代のものから明治、大正、昭和まで、様々な古地図があり、見ているだけでも楽しいです。今回は、明治30年の「東京一目新図」という古地図を購入し、診察室に掲示しました。東京は15区→35区→23区と移り変わって来ました。明治11年(1878年)、旧江戸城である皇居を中心に東京15区を設置し、1889年(明治22年)に東京市が出来ました。具体的には、皇居のある麹町区を中心として「の」の字の順で、麹町区、神田区、日本橋区、京橋区、芝区、麻布区、赤坂区、四谷区、牛込区、小石川区、本郷区、下谷区、浅草区、本所区、深川区の15区です。東京市の周辺には6つの郡部があり、東京15区6郡が現在の東京23区に相当します。今日手に入れたのはこの東京15区時代の古地図です。現在お茶の循環器内科のある神田神保町一丁目北のこのあたり一帯は「猿楽町」と呼ばれていたことがわかります。写真ではお茶の循環器内科のロゴがあるように見えますが、これは掲示のためのマグネットであり、当時お茶の循環器内科はまだありませんのでご注意ください。
その後、1932年(昭和7年)、東京15区に6郡20区を加えて、東京35区となりました。具体的には、荏原郡(目黒区、荏原区、大森区、蒲田区、世田谷区)、豊多摩郡(渋谷区、淀橋区、中野区、杉並区)、北豊島郡(豊島区、滝野川区、荒川区、王子区、板橋区)、南足立郡(足立区)、南葛飾郡(向島区、城東区、葛飾区、江戸川区)の6郡20区で、東京15区及び東京35区は上図の通りです。その後、1947年(昭和22年)、東京35区再編によって、現在の東京23区となりました。具体的には、千代田区(麹町区、神田区)、中央区(日本橋区、京橋区)、港区(芝区、麻布区、赤坂区)、新宿区(四谷区、牛込区、淀橋区)、文京区(小石川区、本郷区)、台東区(下谷区、浅草区)、墨田区(本所区、向島区)、江東区(深川区、城東区)、品川区(品川区、荏原区)、目黒区、大田区(大森、蒲田区)、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区、北区(滝野川区、王子区)、荒川区、板橋区(板橋区)、練馬区(板橋区)、足立区、葛飾区、江戸川区の23区です。千代田区は神田区と麹町区の2つの区から出来ました。一方で、練馬区は板橋区から分割されて出来ました。他は2つの区をまとめたり、3つの区をまとめたり、そのままだったり、色々です。東京都公文書館のホームページに詳しいまとめがありましたのでご興味があればご覧ください。
→http://www.soumu.metro.tokyo.jp/01soumu/archives/0714tokyo_ku.htm
他にも興味深い古地図がまだまだたくさんありました。三省堂書店神保町本店の一階正面入口催事場で2018/11/5(月)まで開催中です。
【お茶の水循環器内科になりました】
【具体的な診療範囲】