津川友介先生の「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」の内容をまとめました。今年4月に発売、エビデンスに基づいた食事が非常に明快にまとまった一冊です。全ての食品は、強いエビデンスが確立しているものとして、【グループ1】【グループ5】があり、弱いながらもエビデンスが確立しているものとして【グループ2】【グループ4】、エビデンスが確立していないものとして【グループ3】と、5つのグループに分類が可能というものです。具体的には、
【グループ1】「健康に良いということが複数の信頼できる研究で報告されている食品」5つ:
①魚
②野菜と果物(フルーツジュース、ジャガイモは含まない)
③茶色い炭水化物(精製されていない炭水化物、玄米、全粒粉、蕎麦など)
④オリーブオイル
⑤ナッツ類
グループ1の他の食品よりもエビデンスが弱いものの豆腐もグループ1に含めて良いと考えられる。
【グループ2】「ひょっとしたら健康に良いかもしれない食品。少数の研究で健康に良い可能性が示唆されている。」
ダークチョコレート、コーヒー、納豆、ヨーグルト、酢、豆乳、お茶
【グループ3】「健康へのメリットもデメリットも報告されていない食品。」
その他の全ての食品がここに含まれる。
【グループ4】「ひょっとしたら健康に悪いかもしれない食品。少数の研究で健康に悪い 可能性が示唆されている。」
マヨネーズ、マーガリン、フルーツジュース
【グループ5】「健康に悪いということが複数の信頼できる研究で報告されている食品」3つ:
①赤い肉(牛肉や豚肉。鶏肉は含まない。ハムやソーセージなどの加工肉は特に体に悪い)
②白い炭水化物(精製された炭水化物、白米、小麦粉、ジャガイモ、砂糖など)
③バターなどの飽和脂肪酸
以上から、健康に良い食事は何ですか?という質問に対する答えとしては、グループ1の5つの食品を食べて、グループ5の3つの食品を食べないこと、これが科学的に証明された健康に良い食事ということがわかります。それ以外の食品の健康への影響はエビデンスが弱いか、エビデンスが確立していないというのがエビデンスに基づいた答えとなります。注意書きとして、「ここでいう「健康」とは、病気になるリスクや死亡率を意味している。」ということ、「体に良くない」と説明しているのであって、「食べるべきではない」と主張しているのではないということ、以上、本や東洋経済のページから図を引用させていただきました。詳しくは書籍または東洋経済のサイトをご覧ください。
amazon→http://amzn.asia/f1qZtyQ
東洋経済オンライン→https://toyokeizai.net/articles/-/217690
以下、考察ですが、個人的には、大好きな白米はほどほどで食べ過ぎなければ良いと思っていたのですが、少量でも糖尿病リスクを上げるため健康に悪いというのはショックでした。また、ハムやソーセージは特に健康に悪いということ、野菜ジュースを飲んでいれば野菜を食べているのと同じだと思っていたのですが、そのようなエビデンスはないことがわかりました。玄米と白米で違いが出るというのは意外でしたが、なぜこのような結果となるのかはメカニズムまでの説明はなく、統計学的にそうだからという事実をまとめた本です。一点だけ、精製されていない炭水化物のことを本の中では「茶色い炭水化物」と呼んでいますが、玄米や全粒粉の色だけを真似て茶色に着色したコンビニ食品等もあるとのことなので、やはり色ではなく、精製されていないか精製されているかで判断したほうが良いと思います。また、本ではあまり言及はありませんでしたが、アルコールは基本健康に悪いことが明らかになりましたし、塩分の過剰摂取は高血圧症の原因として健康に悪い、そもそも食事以外では食事と同様に運動も大切ということも合わせて重要です。
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