2019/8/23(金)、健康保険組合連合会から「次期診療報酬改定に向けた政策提言」が発表されました。

2019/8/23(金)、健康保険組合連合会から「次期診療報酬改定に向けた政策提言」が発表されました。健保連(健康保険組合連合会)とは、全国の健康保険組合の連合組織です。診療報酬の分析と診療報酬改定に向けた政策提言を行っています。健保連の基本方針は切迫する医療費を少しでも減らしたい、無駄な医療費、不適切な医療費をなくしたいというのが基本的な姿勢で、2017年にはヒルドイドの不適切処方についてメスを斬り込み話題になりました。今回もラディカルな提言が飛び出しました。具体的には、機能強化加算のあり方についての検討、生活習慣病治療薬の適正な選択(フォーミュラリ)の導入に向けた検討、繰り返し利用可能な処方箋(リフィル処方)の導入に向けた検討、調剤報酬のあり方についての検討、花粉症治療薬の保険適用範囲についての検討の5つの提言がありました。どれも興味深い点ですが、特に最後の花粉症についてはついに斬り込んで来たなあという印象です。花粉症の治療とは鼻水やくしゃみなどの辛い症状を和らげる対症療法が中心です。その中心的な役割は抗ヒスタミン薬で、以前は処方薬だったものが次々とスイッチOTC薬として市販で手に入るようになって来ています。また、処方箋のほうが安くなるというイメージをお持ちの方もいますが、実は処方箋の場合は医療機関において診察料や処方箋発行料等、薬局にて調剤料等、薬価代以外に様々な医療費が掛かっており、結局のところ自己負担額としてはそこまで大差がなかったりします。値段があまり変わらないのであれば、ドラッグストア等でいつでも手に入るほうが利便性が高いのではないかという考え方で、OTC薬で十分に対処可能なものに対してはOTC薬で対処するのを原則としたらどうかという提言です。また、最初の提言の機能強化加算のあり方についての検討においても、本来は生活習慣病等の慢性疾患のために用意した機能強化加算という診療報酬点数が、実際には急性気管支炎に対して一番多く使われているという分析結果で、高血圧症、糖尿病、脂質異常症等に対して使われている件数は全体の5%に満たなかったとのことです。急性気管支炎とは本来は肺炎の一歩手前の気管支の炎症のことですが、鎮咳薬や去痰薬が処方された時にはレセプトに病名として付けることが慣例で、要するに単なる風邪です。今回の提言は、風邪のような自然治癒する疾患、花粉症のような対症療法が中心の疾患は、今後は医療機関の仕事ではなく、セルフメディケーション中心にしていく、医療機関は本当に医療機関にしか出来ないことをやっていく、というメッセージとして解釈することも出来ます。花粉症を治療しなくて良いと言っている訳ではなく、健康保険連合会としては医療機関の役割とセルフメディケーションの役割を今後さらに明確化していく方向性を推進したいという提言なのではないでしょうか。今回の提言はあくまで提言なので、診療報酬改定はこれからどうなるかはまだわかりません。また、健保連はあくまで全国の健康保険組合の連合組織であり、実際に個別の医療費を判断するのは個々の健康保険組合です。詳しくは健康保険連合会のプレスリリースをご覧ください。
https://www.kenporen.com/press

【お茶の水循環器内科】

お茶の水循環器内科は5年目を迎えました。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町でスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもと、「お茶の水循環器内科」に改称しました。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、急性心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動等の心血管疾患の危険因子をコントロールすることで十分に予防可能です。心血管疾患の危険因子に対して適切な治療開始と治療継続のために、お茶の水循環器内科は夜間も土日も診療をオープンにしています。世の中から救えるはずの病気をなくすこと、これが当院のミッションです。お茶の水循環器内科をよろしくお願いいたします。
お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐

【お茶の水循環器内科の具体的な診療範囲】

お茶の水循環器内科はお茶の水にある循環器内科です。循環器内科とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。循環器内科の診療範囲を具体的にまとめました。
・冠動脈疾患(急性冠症候群、急性心筋梗塞、不安定狭心症、冠攣縮性狭心症、労作性狭心症、慢性冠動脈疾患、陳旧性心筋梗塞、他)
・心筋梗塞後、ステント留置後の治療継続、抗血小板療法、バイパス術後の管理
・慢性心不全
・心筋症(肥大型心筋症、拡張型心筋症、高血圧性心肥大、他) 
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・弁置換術後の管理、弁形成術後の管理、抗凝固療法
・不整脈(洞不全症候群、心房細動、心房粗動、上室期外収縮、発作性上室頻拍、WPW症候群、房室ブロック、脚ブロック、Brugada症候群、心室期外収縮、心室頻拍、QT延長症候群、他)
・心房細動、発作性心房細動、抗凝固療法、心原性脳塞栓症の予防、カテーテルアブレーション治療の適応評価、カテーテルアブレーション治療後の管理
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理
・大動脈瘤、大動脈瘤状拡大、大動脈解離後の管理 
・高血圧症、二次性高血圧症の鑑別、他
・脂質異常症、家族性高コレステロール血症
・2型糖尿病、1型糖尿病、インスリン療法、糖尿病合併症の管理
・慢性腎臓病、糖尿病性腎症の管理
・その他、健診後の再検査、禁煙外来、他
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器内科です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病も心血管疾患の危険因子として循環器内科の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、一度なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器内科の仕事です。予防に勝る治療はありません。お茶の水循環器内科までお気軽にご相談ください。

【代表的な診療の進め方】

・胸痛
循環器内科受診の最も多い症状の一つが胸痛です。胸痛の原因は急性心筋梗塞や狭心症など命に関わる心疾患から、肺気胸や逆流性食道炎など心疾患以外が原因のもの、肋間神経痛やあらゆる検査で異常を認めないものまで多岐に渡ります。その中でも命に関わる救急疾患として急性心筋梗塞や狭心症かどうかの判断が特に重要です。お茶の水循環器内科では急性心筋梗塞や狭心症の精査除外に特に力を入れています。院内に心電図、胸部レントゲン、心筋トロポニン迅速検査等が常備されており、その場で急性心筋梗塞の可能性があるかどうか迅速な判断が可能です。緊急性を要すると判断した際には速やかにカテーテル治療が可能な救急病院へ紹介します。冠動脈疾患が疑われる場合は飯田橋の心臓画像クリニックにて冠動脈CTや心臓MRIを手配出来る体制が整っています。一通りの精査の結果、心疾患が否定された場合には適切な診療科へ紹介しています。いずれにせよ、命に関わる救急疾患として急性心筋梗塞や狭心症ではないことの精査が重要です。詳しくは循環器内科.comのページをご覧ください。
胸痛の診療の進め方→http://循環器内科.com/chestpain

・動悸
胸痛と並んで循環器内科受診の最も多い症状の一つが動悸です。動悸の原因は心室細動や心室頻拍等の致死的な不整脈から、脳梗塞の原因となる不整脈である心房細動、貧血や甲状腺機能の異常、特に治療の必要のない正常範囲の脈の乱れとしての心室期外収縮、上室期外収縮、洞性頻脈など多岐に渡ります。その中でも命に関わる致死的不整脈や脳梗塞の原因となる心房細動かどうかの判断が特に重要です。不整脈の診療においては症状出現時の心電図記録が鍵を握ります。お茶の水循環器内科ではホルター心電図を5台常備しており、迅速な精密検査が可能です。症状出現時の心電図記録が出来れば症状の原因は不整脈かどうか、不整脈の場合は治療が必要なものか経過観察で問題のないものか確実に診断が可能です。カテーテルアブレーション治療が可能な専門病院へ紹介します。一通りの精査の結果、心疾患が否定された場合には適切な診療科へ紹介しています。いずれにせよ、命に関わる致死的不整脈や脳梗塞の原因となる心房細動ではないことの精査が重要です。詳しくは循環器内科.comのページをご覧ください。
動悸の診療の進め方→http://循環器内科.com/palpitation

・息切れ
息切れの原因は多岐に渡りますが、循環器内科においては心不全の症状かどうか、急性心筋梗塞や狭心症等のの判断が重要です。心不全の有無と程度の評価には採血にてBNPまたはNT-proBNP、胸部レントゲン、心エコー検査が有用です。労作時の息切れのように、冠動脈疾患を強く疑う場合には冠動脈CT、冠動脈カテーテル検査、動悸症状としての息切れの場合には、24時間心電図、ホルター心電図等で精査して行きます。心疾患以外としては、呼吸器疾患、貧血、低血圧、甲状腺疾患等、幅広く鑑別が必要です。心不全や何らかの心疾患を認めた場合は、専門病院へ紹介して行きます。一通りの精査の結果、心疾患が否定された場合には適切な診療科へ紹介しています。いずれにせよ、心不全、急性心筋梗塞や狭心症かどうかの判断が特に重要です。詳しくは循環器内科.comのページをご覧ください。
息切れの診療の進め方→http://循環器内科.com/dyspnea

【循環器内科.com】

循環器内科.comはお茶の水循環器内科が運営する循環器内科を中心とした医療情報サイトです。循環器内科はどうしても専門的な用語や概念が多く登場するあめ、わかりにくいところが多いですが、正確な情報を整理しておきたいという気持ちで循環器内科.comを始めました。診療の合間の時間で日々更新中です。内容についてわからない点があればお茶の水循環器内科までご相談ください。
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【冠動脈疾患】
代表的な診療の流れ→http://循環器内科.com/flow
胸痛の診療の進め方→http://循環器内科.com/chestpain
急性冠症候群→http://循環器内科.com/acs
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陳旧性心筋梗塞→http://循環器内科.com/omi
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心電図→http://循環器内科.com/ecg
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冠動脈CT→http://循環器内科.com/cta
心臓MRI→http://循環器内科.com/cmri
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【不整脈】
動悸の診療の進め方→http://循環器内科.com/palpitation
期外収縮の診療の仕方→http://循環器内科.com/pc
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Brugada症候群→http://循環器内科.com/brugada
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埋込型心電計→http://循環器内科.com/icm
電気生理学的検査→http://循環器内科.com/eps
カテーテルアブレーション→http://循環器内科.com/abl
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心肺蘇生→http://循環器内科.com/cpr
【心不全】
息切れの診療の進め方→http://循環器内科.com/dyspnea
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僧帽弁閉鎖不全症→http://循環器内科.com/mr
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心房中隔欠損→http://循環器内科.com/asd
心室中隔欠損→http://循環器内科.com/vsd
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感染性心内膜炎→http://循環器内科.com/ie
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BNP→http://循環器内科.com/bloodtest 
心エコー→http://循環器内科.com/ucg
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【冠危険因子】
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検診結果の見方→http://循環器内科.com/kekka
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高リン脂質抗体症候群→ http://循環器内科.com/aps
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【脳血管疾患】
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アテローム血栓性脳梗塞→http://循環器内科.com/atbi
心原性脳塞栓症→http://循環器内科.com/cce
一過性脳虚血発作→http://循環器内科.com/tia
頸動脈エコー→http://循環器内科.com/cau
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頭部MRI→http://循環器内科.com/hmri
【薬関係】
スタチン→http://循環器内科.com/statin
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【鑑別疾患・その他】
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