2020/4/15(水)オリーブオイルの摂取と心血管リスクの関係を調べたアメリカの研究「Olive Oil Consumption and Cardiovascular Risk in U.S. Adults」の結果をまとめました。

2020/4/15(水)オリーブオイルの摂取と心血管リスクの関係を調べたアメリカの研究「Olive Oil Consumption and Cardiovascular Risk in U.S. Adults」の結果をまとめました。オリーブオイルの摂取は地中海地域において心血管疾患リスクの減少と関連していることがわかっていますが、アメリカにおいてほとんどわかっていませんでした。オリーブオイルの摂取と、全心血管疾患、冠動脈疾患、脳卒中リスクとの関係を調べるために、ベースラインではがん、心疾患、脳卒中の既往のない、1990年から2014年の「Nurses’ Health Study」の参加者61181例、1990年から2014年の「Health Professionals Follow-up Study」の参加者31797例を対象に、ベースラインと4年間ごとの食物頻度質問表にて評価しました。Cox比例ハザード回帰を用いて、ハザード比と95%信頼区間を求めました。結果、24年間の追跡の間に、心血管疾患9797例、冠動脈疾患6034例、脳卒中3802例が報告されました。食事、生活習慣因子を調整後、オリーブオイル非摂取群と比べて、オリーブオイル高摂取(1日テーブルスプーン0.5以上または1日7g以上)群は、心血管疾患14%低下(累積HR 0.86 95%CI 0.79 to 0.94)、冠動脈疾患18%低下(累積HR 0.82 95%CI 0.73 to 0.91)を認めました。総脳卒中、虚血性脳卒中とは有意な関連を認めませんでした。1日5gのマーガリン、バター、マヨネーズ、乳脂肪を同じ相当量のオリーブオイルに置き換えることは、5%から7%、心血管疾患、冠動脈疾患リスクの減少と関係しました。オリーブオイル高摂取は、血液中の炎症性バイオマーカー値の減少、脂質プロファイルの改善と関連していました。オリーブオイルを高頻度に摂取することは、男女ともにおいて、冠動脈疾患のリスクを下げ、全心血管疾患のリスクを下げることが、アメリカの2つの大規模コホート研究からわかりました。マーガリン、バター、マヨネーズ、乳脂肪の替わりとしてオリーブオイルを使用することは、冠動脈疾患、心血管疾患リスクの減少につながるでしょうと論文ではまとめています。詳しくは論文をご覧ください。
http://www.onlinejacc.org/content/75/15/1729
オリーブオイルは脂質プロファイルを改善し、冠動脈疾患、心血管疾患リスクを減らすというアメリカの報告です。ヨーロッパにおいても一貫した報告がされています。アジア人においてもオリーブオイルが健康に良いのはおそらく間違いがありませんが、注意して欲しいのは、不飽和脂肪酸は容易に酸化して飽和脂肪酸へ変化してしまうと言われているので、保管期間の経過したオリーブオイルは劣化してしまい、脂質改善の効果を十分に得られないばかりか、飽和脂肪酸を摂取している状態になっている可能性があります。日本食ではオリーブオイルを使う機会があまり頻繁ではないことが多いので、古く質の劣化した飽和脂肪酸を健康に良いと思って摂取していることがしばしばあり、注意です。


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