2020/4/10(金)、COVID-19と劇症型心筋症の症例報告「First case of COVID-19 complicated with fulminant myocarditis: a case report and insights」の内容をまとめました。

2020/4/10(金)、COVID-19と劇症型心筋症の症例報告「First case of COVID-19 complicated with fulminant myocarditis: a case report and insights」の内容をまとめました。COVID-19は肺炎を引き起こしますが、急性心筋炎(acute myocarditis)、劇症型心筋炎(fulminant myocarditis)の原因になるとは報告されていませんでした。63歳男性、肺炎と心臓症状の症例報告です。入院時の遺伝子検査でCOVID-19が確定、トロポニンIの上昇(最大11.37 g/L)、心エコー検査にてびまん性の心筋運動障害、左室駆出率の低下を認めました。最も高いIL-6値は272.40 pg/mlでした。ベッドサイドの胸部レントゲンはウイルス性の肺炎に典型的なすりガラス陰影を示しました。臨床検査の結果、心筋炎を引き起こすウイルスは全て陰性でした。劇症型心筋症のエキスパートコンセンサスステートメントの診断基準を満たしました。抗ウイルス治療、機械的生命サポートを受けて、トロポニンIは0.10 g/L、IL-6 7.63 pg/mLまで下がりました。さらに、左室駆出率は68%まで回復しました。入院後33日目に、二次感染の進行によって死亡しました。COVID-10は心筋炎や心不全等の重症心合併症を来す可能性があります。COVID-19と劇症型心筋症の最初の症例報告です。COVID-19による心臓の病理学的メカニズムにさらなる研究が必要です。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7146072
COVID-19と劇症型心筋症の症例報告です。心筋障害を合併すると予後が悪い報告もあります。


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