2020/3/27(金)、SARS-CoV-2と心血管系への影響をまとめたレビュー「Potential Effects of Coronaviruses on the Cardiovascular System A Review」の内容をまとめました。

2020/3/27(金)、SARS-CoV-2と心血管系への影響をまとめたレビュー「Potential Effects of Coronaviruses on the Cardiovascular System A Review」の内容をまとめました。SARS-CoV-2(Severe acute respiratory syndrome coronavirus 2)は、COVID-19を引き起こし、世界的大流行レベルに達しています。SARS-CoV-2は心血管系にも影響することが知られています。COVID-19について、心血管系への影響をまとめました。COVID-19はウイルス性肺炎を引き起こし、それだけではなく肺外の症状や合併症を引き起こします。心血管疾患、心血管危険因子を持つ人は多くいます。死亡率と関連する因子は、性別、年齢、高血圧、糖尿病、心血管疾患、脳血管疾患等を含む基礎疾患です。高感度トロポニン値の上昇によって定義される急性心筋障害(Acute cardiac injury)は、重症例では多く認められ、高い死亡率と強く関連しています。急性呼吸促迫症候群もまた高い死亡率と強く関連しています。COVID-19は高い炎症負荷と関連しており、血管の炎症、心筋炎、不整脈等を引き起こす可能性があります。SARS-CoV-2に対する特異的ワクチンの開発、抗ウイルス薬の開発が望まれます。心血管危険因子、基礎疾患を持つ場合には、エビデンスに基づいたガイドラインに従い、judiciouslyにコントロールされるべきでしょう。詳しくは下記をご覧ください。
https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2763846
心血管系への影響としては、血管炎、心筋炎、不整脈、心筋障害等が報告されています。一般的に、他の感染症においても全身性の炎症反応は起こることがあります。基礎疾患がある場合には今こそいつもに増してコントロールが重要です。


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