2020/6/2、経皮的冠動脈形成術における学術研究コンソーシアムの定義による高出血リスクを検証した研究「Validation of the Academic Research Consortium High Bleeding Risk Definition in Contemporary PCI Patients」の結果をまとめました。

2020/6/2、経皮的冠動脈形成術における学術研究コンソーシアムの定義による高出血リスクを検証した研究「Validation of the Academic Research Consortium High Bleeding Risk Definition in Contemporary PCI Patients」の結果をまとめました。経皮的冠動脈形成術後の出血は重大な合併症です。学術研究コンソーシアム(Academic Research Consortium: ARC)は、高出血リスク(high bleeding risk: HBR)の定義の臨床クライテリアリストを提唱しました。学術研究コンソーシアムの高出血リスクの定義をリアルワールドコホートで検証するために、2014年から2017年までに三次医療センターにて経皮的冠動脈形成術を受けて、学術研究コンソーシアム高出血リスク基準の大基準1つ少なくとも以上または少基準2つ以上を満たし、高出血リスクと判定しました。複数項目基準のうち、学術研究コンソーシアム高出血リスク基準を全て満たした数によってさらに分類しました。主要転帰は1年以内の術前院内または退院後の出血としました。副次転帰は一次出血転帰、心筋梗塞、全死亡の複合としました。結果、9623例のうち4278例(44.4%)は高出血リスクと分類されました。中程度から重度の貧血は大基準のうち最も高頻度(33.2%)で、75歳以上は少基準のうち最も高頻度で、全体でも最も高頻度(46.8%)でした。1年以内の一次出血転帰の発生率は、高出血リスク群9.1%、非高出血リスク群3.2%で、有意差(p < 0.001)を認めました。学術研究コンソーシアム高出血リスク基準を満たす項目が多ければ多いほど、出血リスクは段階的増加しました。高出血リスク群では副次転帰の全てにおいて有意に高率でした。経皮的冠動脈形成術後、学術研究コンソーシアム高出血リスク基準を検証しました。学術研究コンソーシアム高出血リスク基準は、出血の高リスク群の同定だけでなく、全死亡も含む血栓性事象の高リスク群を特定しました。学術研究コンソーシアム高出血リスク基準を満たす項目数は予測能の付加につながりました。詳しくは論文をご覧ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32466887
高出血リスク群を特定するための「ARC HBR」スコアの有用性の報告です。14の大基準、6の少基準からなります。クライテリアの具体的項目は下記ページをご覧ください。暇があればまとめます。
https://www.acc.org/latest-in-cardiology/journal-scans/2019/06/07/10/44/defining-high-bleeding-risk-in-patients


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