2020/8/7、90歳以上の超高齢心不全の特徴と転帰を調べた日本の研究「Characteristics and Outcomes of Super-Elderly Patients (Aged ≥90 Years) Hospitalized for Heart Failure – Analysis of a Nationwide Inpatient Database -」の要旨をまとめました。

2020/8/7、90歳以上の超高齢心不全の特徴と転帰を調べた日本の研究「Characteristics and Outcomes of Super-Elderly Patients (Aged ≥90 Years) Hospitalized for Heart Failure – Analysis of a Nationwide Inpatient Database -」の要旨をまとめました。先進国において高齢者は増加していますが、超高齢(super-elderly)の心不全に関する臨床的エビデンスは不十分です。日本において90歳以上の超高齢者で心不全で入院例の特徴、転帰を全国入院データベースを用いて調べました。2010年から2018年まで、診断治療の包括的データベースから、入院退院の心不全447818例を解析しました。結果、研究対象のうち、243028例(54.3%)は80歳以上、64628例(14.4%)は90歳以上でした。期間中、高齢者の割合は増加傾向でした。高齢者は女性が多く、入院時のNYHA機能クラスは高い傾向にありました。侵襲的、高度な手術の実施は少なく、感染性の合併症は高齢者では頻度が高い傾向にありました。入院期間、院内死亡率は年齢とともに上昇しました。多変量ロジスティクス回帰分析の結果、80歳未満と比べて、80歳以上(OR 1.99)、90歳以上(OR 3.23)と、院内死亡率が高い傾向にありました。結論、超高齢者の心不全の入院数は増加しており、臨床転帰不良と関連していました。この結果は、心不全パンデミック時代の超高齢心不全において最適な管理戦略を確立するのに役立つかも知れないと論文ではまとめています。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/circrep/2/8/2_CR-20-0053/_html/-char/en
日本における心不全入院では、80歳以上54.3%、90歳以上14.4%と80歳以上が過半数を占め、90歳以上も珍しくないという報告です。90歳以上では高度な手術、侵襲的治療は難しいことも多く、心不全における緩和医療、在宅医療の出番となることも少なくありません。


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