2020/8/20、機械学習を用いて顔の写真から冠動脈疾患を検出出来るか実現可能性を調べた研究「Feasibility of using deep learning to detect coronary artery disease based on facial photo」の要旨をまとめました。

2020/8/20、機械学習を用いて顔の写真から冠動脈疾患を検出出来るか実現可能性を調べた研究「Feasibility of using deep learning to detect coronary artery disease based on facial photo」の要旨をまとめました。顔の特徴は冠動脈疾患のリスク上昇と関連しています。顔の写真をもとに冠動脈疾患を検出する機械学習アルゴリズムを開発、検証しました。中国、9施設にて、冠動脈造影または冠動脈CT血管造影のデータ、顔の写真から50%以上の狭窄の冠動脈疾患を検出する深層畳み込みニューラルネットワークの訓練と検証の多施設横断研究を実施しました。2017年から2019年、8施設5796例、アルゴリズム開発のための訓練5216例(90%)、検証580例(10%)に無作為に割り振りました。2019年、9施設1013例、アルゴリズムの試験群としました。標準参照群として放射線科医診断とし、感度、特異度、受信者操作特性曲線下面積を計算しました。高い感度のためのカットポイントを用いた場合、試験群における冠動脈疾患の検出アルゴリズムの感度0.80、特異度0.54、受信者操作特性曲線下面積0.730(95% confidence interval, 0.699–0.761)でした。アルゴリズムの受信者操作特性曲線下面積は、ダイアモンドフォレスターモデル(Diamond–Forrester model)(0.730 vs. 0.623, P < 0.001)、冠動脈疾患コンソーシアム臨床スコア(0.730 vs. 0.652, P < 0.001)と比べ有意に高値でした。中国のコホートから、顔の写真に基づいた機械学習アルゴリズムは冠動脈疾患の検出の補助となる可能性が示唆されました。この技術は診療所の外来において、検査前の冠動脈疾患の可能性の評価、市民の冠動脈疾患のスクリーニングに有用となる可能性があります。臨床的に使えるツールの開発のためにはさらなる研究が必要です。詳しくは論文をご覧ください。
https://academic.oup.com/eurheartj/advance-article/doi/10.1093/eurheartj/ehaa640/5895010
顔の写真から冠動脈疾患を検出出来るかというチャレンジングな研究ですが、5796例で機械学習アルゴリズムを開発したところ、なんと感度0.80、特異度0.54、AUC0.730で検出可能であったという報告です。精度は100%には及びませんが、無侵襲で予測可能であることは凄いことです。動脈硬化の程度が何らかの形で顔の皮膚等に現れるということでしょうか。ハイリスク例は冠動脈CTで精査すれば良いでしょう。


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