2020/10/27、循環器病対策基本法「循環器病対策推進基本計画」が決定されました。

2020/10/27、循環器病対策基本法「循環器病対策推進基本計画」が決定されました。循環器病とは脳血管疾患と心血管疾患を含む総称です。具体的には、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血等の脳血管疾患、急性冠症候群、急性大動脈解離、急性心不全(慢性心不全の急性増悪を含む)等の心血管疾患です。3つの全体目標、「1、循環器病の予防や正しい知識の普及啓発」「2、保健、医療および福祉にかかるサービスの提供体制の充実」「3、循環器病の研究推進」を掲げました。予防(一次予防、二次予防、三次予防)、急性期、回復期から慢性期、再発・合併症・重症化予防について記載されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14459.html
日経メディカルでも記事になっていました。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t342/202010/567697.html
脳血管疾患、心血管疾患の多くは、動脈硬化を原因として起こります。動脈硬化は動脈硬化性危険因子、具体的には、高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙、大量飲酒、慢性腎臓病、睡眠時無呼吸症候群等の生活習慣病と生活習慣を原因として起こります。動脈硬化性危険因子を減らせば脳血管疾患、心血管疾患は減らすことが出来ます。また、脳血管疾患、心血管疾患の多くは、当然発症しますが、心血管疾患、特に冠動脈疾患に関しては、冠動脈CT等で事前に動脈硬化の程度を知ることが可能です。急性冠症候群の発症は突然ですが、事前に検査を行うことでリスク評価、治療が必要な場合は冠動脈カテーテル治療等の治療介入が可能です。危ない血管を見付けて治療する、危ない血管が起こらないようにする、実は循環器内科がやっていることは極論すればこれだけに尽きます。動脈硬化性危険因子を減らすことはそのまま脳血管疾患の予防、冠動脈疾患を予防することはそのまま心不全の予防にもなります。詳しくは主治医へご相談ください。


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