2020/11/13-11/17、オンラインで開催された「アメリカ心臓協会学術集会(AHA 2020)」にて、治療抵抗性高コレステロール血症患者に対する抗アンジオポエチン様蛋白質3抗体「evinacumab」の第II相試験の結果が発表されました。アンジオポエチン様蛋白質3(ANGPTL3)は脂質代謝に関与している蛋白質で、「evinacumab」はANGPTL3に対する遺伝子組み換えヒトモノクローナル抗体です。20カ国、85カ施設、LDLコレステロール70mg/dL以上で動脈硬化性心血管疾患、LDLコレステロール100mg/dL以上でASCVDがない例で、最大耐用量のスタチン、PCSK9阻害薬、他の脂質降下薬を使用してもLDLコレステロール値が治療目標値に到達しない治療抵抗性高コレステロール血症患者272例を対象に、evinacumab 450mg週1皮下注群40例、300mg週1皮下注群43例、300mg2週に1回皮下注群39例、プラセボ群41例、または、evinacumab 15mg/kg4週に1回静注群39例、evinacumab 5mg/kg4週に1回静注群36例、プラセボ群34例に無作為化、主要評価項目はプラセボ群に対するevinacumab群の16週時点におけるLDLコレステロール値のベースラインからの変化の最小二乗平均は、16週後のLDLコレステロール値のベースラインからの変化は、evinacumab 450mg週1皮下注群47.2%低下、300mg皮下注週1群44.0%低下、300mg2週に1回皮下注群29.7%低下、プラセボ群8.8%増加、evinacumab 15mg/kg4週に1回静注群49.9%低下、5mg/kg4週に1回静注群23.5%低下、プラセボ群0.6%、いずれも有意な低下を認めました。
https://medical-tribune.co.jp/news/2020/1120533601
PCSK9阻害薬とは別の作用機序の新しいLDLコレステロール低下薬の開発状況です。
2020/11/13-11/17、オンラインで開催された「アメリカ心臓協会学術集会(AHA 2020)」にて、治療抵抗性高コレステロール血症患者に対する抗アンジオポエチン様蛋白質3抗体「evinacumab」の第II相試験の結果が発表されました。