2020/12/21、収縮期の上肢間血圧差と心血管疾患転帰、死亡率との関係について調べた研究「Associations Between Systolic Interarm Differences in Blood Pressure and Cardiovascular Disease Outcomes and Mortality: Individual Participant Data Meta-Analysis, Development and Validation of a Prognostic Algorithm: The INTERPRESS-IPD Collaboration」の要旨をまとめました。

2020/12/21、収縮期の上肢間血圧差と心血管疾患転帰、死亡率との関係について調べた研究「Associations Between Systolic Interarm Differences in Blood Pressure and Cardiovascular Disease Outcomes and Mortality: Individual Participant Data Meta-Analysis, Development and Validation of a Prognostic Algorithm: The INTERPRESS-IPD Collaboration」の要旨をまとめました。血圧の収縮期上肢間差は全死亡、心血管疾患と関連があると言われています。収縮期上肢間差と死亡率、心血管疾患との関係を定量化、上肢間差からの予測モデルの開発と検証、上肢間差は既存の心血管リスクスコア調整後のリスクとして関連するかどうかを調べるために、個人参加者データのメタ解析を実施しました。両側の血圧と転帰について記録された研究を収集、筆者の合意を確立、国際データセット、「INTERPRESS-IPD」(Inter-arm Blood Pressure Difference – Individual Participant Data)を樹立しました。24研究、53827例のデータを収集しました。収縮期上肢間差は全死亡、心血管死亡と関連、それぞれ、収縮期上肢間差5mmHgごとにハザード比1.05(95% CI, 1.02-1.08)、1.06(95% CI, 1.02-1.11)でした。全死亡のハザード比は上肢間差の閾値5mmHg以上(hazard ratio, 1.07 [95% CI, 1.01-1.14])でした。基礎疾患がない場合、心血管リスクスコア調整後、収縮期上肢間差5mmHgごとに心血管事象と関連、動脈硬化性心血管疾患(hazard ratio, 1.04 [95% CI, 1.00-1.08])、フラミンガム(hazard ratio, 1.04 [95% CI, 1.01-1.08])、「QRISK2」(QRISK cardiovascular disease risk algorithm version 2)(hazard ratio, 1.12 [95% CI, 1.06-1.18])でした。本所見から収縮期上肢間差は全死亡、心血管死亡、心血管事象と関連をしていることを確定しました。心血管評価のためには血圧は両上肢で評価をすべきです。収縮期上肢間差10mmHgは正常の上限です。詳しくは論文をご覧ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33342236
血圧左右差というと大動脈解離が有名ですが、本研究では大動脈解離とは関係なく、日常の臨床の中で、血圧左右差が10mmHgを超えることは心血管疾患のリスク因子であるという報告です。作用機序はよくわかっていませんが、大動脈、腕頭動脈、鎖骨下動脈の動脈硬化による血圧の減衰等が関係しているのでしょうか。毎回ではなくても良いですが、たまに血圧を左右で両方測ってみると良いかも知れません。
https://medical-tribune.co.jp/news/2021/0115534900

PAGETOP