2021/1/21、COVID-19流行期間中の心血管死亡について調べたアメリカの研究「Cardiovascular Deaths During the COVID-19 Pandemic in the United States」の要旨をまとめました。

2021/1/21、COVID-19流行期間中の心血管死亡について調べたアメリカの研究「Cardiovascular Deaths During the COVID-19 Pandemic in the United States」の要旨をまとめました。アメリカにて、COVID-19の直接的影響だけではなく、流行の間接的影響の懸念が浮上して来ました。急性心血管疾患の入院は減少していますが、SARS-CoV-2の接触を恐れから病院を避けているのではないかという懸念です。他の因子、医療体制の緊迫も間接的な影響になっている可能性があります。COVID-19流行期間中の心血管原因の死亡は集団レベルで増加しえちるかどうかを調べるために、アメリカ、全国健康統計センターのデータを使用、流行開始後の2020/3/18から2020/6/2、流行開始時期の2020/1/1から2020/3/17、心血管原因の死亡の発生率の観察コホート研究を実施しました。死亡の変化は前年度の同期間と比較しました。結果、2020/1/1から2020/6/2まで、心血管死亡3970432例発生、2020年の流行発生後、全国的に虚血性心疾患の原因死亡が2019年の同期間と比べて11%増加(ratio of the relative change in deaths per 100,000 in 2020 vs. 2019: 1.11, 95% confidence interval: 1.04 to 1.18)を認めました。さらに高血圧性疾患の原因死亡の増加(1.17, 95% confidence interval: 1.09 to 1.26)を認めましたが、心不全、脳血管疾患、循環器系の他の疾患においては認めませんでした。流行期間中、ニューヨーク市では、虚血性心疾患の原因死亡(2.39, 95% confidence interval: 1.39 to 4.09)、高血圧性疾患(2.64, 95% confidence interval: 1.52 to 4.56)の顕著な増加を認めました。他のニューヨーク州の地域、ニュージャージー州、ミシガン州、イリノイ州の死亡の増加は軽度でしたが、マサチューセッツ州、ルイジアナ州ではそうではありませんでした。COVID-19流行の開始フェイズの期間中、アメリカのいくつかの地域では、虚血性心疾患、高血圧による死亡が増加していました。本所見は流行が心疾患疾患においても間接的に影響を与えている可能性を示唆しています。詳しくは論文をご覧ください。
https://www.jacc.org/doi/10.1016/j.jacc.2020.10.055
COVID-19流行が循環器疾患へ与える影響です。アメリカでは虚血性心疾患と高血圧が増加していたとのことで、検査を恐れて冠動脈疾患の発見が遅れてしまっているのかも知れません。または治療継続の中断、冠動脈疾患を発症してしまっているのかも知れません。お茶の水循環器内科では今のところそこまで治療中断が多く増えた印象は感じていませんが、日本全体で考えると治療中断は増えているのかも知れません。

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