2021/1/19、COVID-19流行と糖尿病治療の変化について調べた日本の研究「Trends in Diabetes Care during the COVID-19 Outbreak in Japan: an Observational Study」の要旨をまとめました。

2021/1/19、COVID-19流行と糖尿病治療の変化について調べた日本の研究「Trends in Diabetes Care during the COVID-19 Outbreak in Japan: an Observational Study」の要旨をまとめました。COVID-19流行は全世界で日常的な医療サービスに支障をきたしています。臨床家は、糖尿病等の慢性疾患の定期外来受診を、COVID-19感染リスク減少のため、延期を求めらることがあります。感染予防への懸念が、プライマリケアへのアクセスの脅威となっていますが、糖尿病合併症予防のために必要です。コントロール不良の糖尿病はCOVID-19の重症化リスク上昇因子であり、糖尿病治療の減少は公衆衛生上の有意な懸念となる可能性があります。しかしながら、流行期間中の糖尿病治療がどの程度減少したのかは十分にわかっていませんでした。日本、COVID-19流行期間中、外来における糖尿病治療の変化を全国で評価しました。詳しくは論文をご覧ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33469742
COVID-19流行が糖尿病治療へ与える影響を調べた東京大学公衆衛生学教室の研究です。日本国内の病院186施設、検査のレセプトデータ分析の結果、HBA1c値の測定15.2%減少、Cr値14.2%減少、尿蛋白検査14.9%減少、眼底検査14.2%減少、透析予防のための糖尿病腎臓ケア19.4%減少と、検査件数の減少が明らかになったとの報告です。これはCOVID-19で糖尿病が減ったという訳ではなく、治療中断が増えたことが原因ではないかと考えられます。当院の外来受診の肌感覚としても同感です。逆に言えば、80%以上の方は変わらずに治療継続を続けているというのが実感です。メディカルトリビューンでも記事になっていました。
https://medical-tribune.co.jp/news/2021/0129535096/index.html

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