2021/4/6、日本動脈硬化学会「PCSK9阻害薬の継続使用に関する指針」が発表されました。

2021/4/6、日本動脈硬化学会「PCSK9阻害薬の継続使用に関する指針」が発表されました。具体的には指針は以下の通りです。
1)PCSK9阻害薬は主に家族性高コレステロール血症(FH)および冠動脈疾患二次予防などの、心血管イベントの発現リスクの高い高コレステロール血症において、ガイドラインに準拠して、スタチン最大耐用量にエゼチミブを併用した上で、適切に投与開始されるのが望ましい。
2)PCSK9阻害薬の中止により、スタチン最大耐用量とエゼチミブの併用を含む内服薬ではガイドラインの管理目標値以下にLDL-Cがコントロールされないと判断される場合には,本剤の継続使用が推奨される。
3)PCSK9阻害薬がガイドライン等に準拠せず投与されている場合には、ガイドラインに準拠して再評価し、投与中止を検討する。
詳しくは日本動脈硬化学会「PCSK9阻害薬の継続使用に関する指針」をご覧ください。
https://www.j-athero.org/jp/wp-content/uploads/outline/pdf/pcsk9_keizoku_shishin.pdf
要するに、十分量のスタチンとエゼチミブ(ゼチーア)をまずは投与してください。それでもLDLが十分に下がらない場合にPSCK9阻害薬の開始を考慮してください。投与に関してはガイドラインを遵守してください。ということです。
お茶の水循環器内科の場合は、十分量のスタチンと必要に応じてエゼチミブの併用でLDLがコントロール出来ていない方は現時点においていません。一方で、明らかに家族性高コレステロール血症が疑われる例は大学病院等の専門施設に紹介しています。急性心筋梗塞後の二次予防においてPCSK9阻害薬の開始を奨め、大学病院へ紹介した方はいます。まずは食事療法、運動療法、十分量のスタチン投与で解決可能なことが多いです。詳しくは主治医へご相談ください。

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