2021/4/12、65歳以上、降圧薬と皮膚がんリスクとの関係について調べた研究「Association between antihypertensive medications and risk of skin cancer in people older than 65 years: a population-based study」の結果が発表されました。降圧薬投与302634例、非投与605268例のコホート研究の結果、サイアザイド暴露の増加は、ケラチノサイト腫瘍(adjusted hazard ratios [HRs] per 1 Defined Annual Dose unit 1.08, 95% confidence interval [CI] 1.03-1.14)、進行ケラチノサイト腫瘍(adjusted HR 1.07, 95% CI 0.93-1.23)、メラノーマ(adjusted HR 1.34, 95% CI 1.01-1.78)の発生率の増加と関連を認めました。他の降圧薬のクラスとケラチノサイト腫瘍、メラノーマとの関連は認めませんでした。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33846199
サイアザイド系利尿薬が皮膚がんリスクと関連しているかも知れないというカナダからの報告です。サイアザイドによる光感作性の亢進が関連しているかも知れないという考察です。サイアザイド系以外の降圧薬、カルシウム拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、β遮断薬は皮膚がんリスク上昇との関連は認められなかったとのことです。日本のメディアが面白おかしく取り上げそうな予感ですが、カルシウム拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、β遮断薬は問題ないとのことです。何か心配なことがあればかかりつけ医、かかりつけ薬剤師へご相談ください。メディカルトリビューンでも記事になっていました。
https://medical-tribune.co.jp/news/2021/0420536117
2021/4/12、65歳以上、降圧薬と皮膚がんリスクとの関係について調べた研究「Association between antihypertensive medications and risk of skin cancer in people older than 65 years: a population-based study」の結果が発表されました。