2021/5/15-5/17、オンラインで開催された「第70回米国心臓病学会学術集会」にて、急性心筋梗塞に対するサクビトリルバルサルタンの有効性を検討した試験「PARADISE-MI」の結果が発表されました。サクビトリルバルサルタンは駆出率の低下した慢性心不全において有用性を認めていますが、急性心不全、急性心筋梗塞において有用性はどうか、発症0.5-7日の急性心筋梗塞、左室駆出率40%以下の急性心不全5661例を対象、サクビトリルバルサルタン群2830例、ラミプリル群2831例、ST上昇型心筋梗塞76%、経皮的冠動脈形成術88%、結果、心血管死亡、心不全入院、心不全受診の複合は、サクビトリルバルサルタン群11.9%、ラミプリル群13.2%、10%リスク減少を認めたものの、有意差なし(HR 0.90、95%CI 0.78-1.04、P=0.17)でした。心不全入院、心不全受診、心血管死亡の複合は、21%有意差(8.4/100人・年対10.1/100人・年、HR:0.79、0.65-0.97、P=0.02)を認めました。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/202105/570259.html
心不全入院、心不全受診、心血管死亡においては有意差を認めたものの、主要評価項目では有意差を認めなかったとの報告です。試験デザインの問題で、惜しい結果ですね。
2021/5/15-5/17、オンラインで開催された「第70回米国心臓病学会学術集会」にて、急性心筋梗塞に対するサクビトリルバルサルタンの有効性を検討した試験「PARADISE-MI」の結果が発表されました。