2021/8/29、本態性高血圧の管理におけるデジタル治療システムの有効性について調べた研究「Efficacy of a digital therapeutics system in the management of essential hypertension: the HERB-DH1 pivotal trial」の結果が発表されました。

2021/8/29、本態性高血圧の管理におけるデジタル治療システムの有効性について調べた研究「Efficacy of a digital therapeutics system in the management of essential hypertension: the HERB-DH1 pivotal trial」の結果が発表されました。デジタル治療は、スマートフォンアプリケーション、デバイスアルゴリズム等のソフトウェアプログラムを活用、高血圧の非薬物療法を促進する新しいアプローチです。小規模のパイロット試験の所見に基づいて、降圧薬投与なしで、高血圧のデジタル治療の有効性を評価する「HERB-DH1(HERB Digital Hypertension 1)pivotal trial」を実施しました。日本、12施設において、前向きオープンラベル無作為化比較対照試験を実施しました。外来収縮期血圧140から180mmHg、24時間収縮期血圧130mmHg以上の高血圧を対象に、「HERB」システムと標準的生活習慣改善のデジタル治療群と標準的生活習慣改善単独の対照群に無作為化しました。有効性の主要評価項目はベースラインから12習慣後の24時間自由行動下収縮期血圧の変化の平均値、有効性の副次評価項目はベースラインから12週間後の外来、家庭血圧の平均変化としました。完全解析集団において全例解析を実施しました。2019年から2020年、390例無作為化、2019年12月から2020年6月、390例、デジタル治療群199例、対照群191例、無作為に割り付けました。12週後の24時間自由行動下血圧、家庭血圧、外来血圧の収縮期血圧の群間差はそれぞれ−2.4(95% confidence interval −4.5 to −0.3)、−4.3(−6.7 to −1.9)、−3.6(−6.2 to −1.0)mmHgでした。主要プログラム関連安全性事象は24週後まで1例も認めませんでした。「HERB-DH1 pivotal study」はデジタル治療は標準的な生活習慣改善単独と比較して、降圧薬投与なしに、24時間自由行動下血圧、家庭血圧、外来血圧を低下することを示しました。
https://academic.oup.com/eurheartj/advance-article-abstract/doi/10.1093/eurheartj/ehab559/6358480
日本のキュア・アップ社が開発中の高血圧の治療アプリの治験です。24時間自由行動下血圧2.4低下、家庭血圧4.3低下、外来血圧3.6低下の有効性を認めたとの報告です。たった4.3かよと思うかも知れませんが、薬を使わずに血圧が下がるのは良いことです。日経メディカルでも記事になっていました。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/202109/571721.html

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