日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」の要点をまとめました。
https://www.j-athero.org/jp/wp-content/uploads/publications/pdf/GL2022_s/jas_gl2022_220713.pdf
・「高トリグリセライド血症」の診断基準を新設:空腹時150以上、随時175以上
LDL-C=TC-HDL-C-TG/5(Friedewald式)
LDL管理目標値は「久山町研究スコア」リスク区分別に設定
二次予防:冠動脈疾患またはアテローム血栓性脳梗塞の既往ありの場合
一次予防:それ以外の場合
高リスク:糖尿病、慢性腎臓病、末梢動脈疾患ありの場合
それ以外の場合:「久山町研究スコア」にてリスク区分を算出
「動脈硬化性疾患発症予測ツール(医師・医療従事者向け)」→https://www.j-athero.org/jp/general/ge_tool2
久山町スコアによる動脈硬化性疾患発症予測モデル
リスク区分別脂質管理目標値:
・TG:空腹時150未満、随時175未満
・HDL-C:40以上
・LDL:
二次予防(急性冠症候群、家族性高コレステロール血症、糖尿病、冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞の合併の場合):70未満
二次予防(それ以外の場合):100未満
一次予防(高リスクかつ糖尿病かつ末梢動脈疾患、細小血管症(網膜症、腎症、神経障害)合併、喫煙ありの場合):100未満
一次予防(高リスクの場合):120未満
一次予防(中リスクの場合):140未満
一次予防(低リスクの場合):160未満
・Non-HDL-C:LDL-Cの管理目標値+30未満
まとめると、狭心症や心筋梗塞の既往のある場合はLDL 70未満または100未満、狭心症や心筋梗塞の既往のない場合はリスク区分に応じてLDL 100未満、120未満、140未満、160未満が目標です。詳しくは日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」をご覧ください。
https://www.j-athero.org/jp/wp-content/uploads/publications/pdf/GL2022_s/jas_gl2022_220808.pdf
https://medical-tribune.co.jp/news/2022/0830547022
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/202207/575899.html