「クリニックばんぶう」2019年1月号Vol.454の「経営力を上げる今月のおすすめ本」というコーナーにお茶の水循環器内科院長の五十嵐のおすすめ本が掲載されました。

2019年1月1日(火)発行のクリニック総合情報誌「クリニックばんぶう」2019年1月号Vol.454の「経営力を上げる今月のおすすめ本」というコーナーにお茶の水循環器内科院長の五十嵐のおすすめ本が掲載されました。具体的には、「時代の先を読むとともに普遍的なマネジメントも考える」3冊と題しまして、「医療4.0 第4次産業革命時代の医療」「易経」「心理学的類型」の3冊を紹介しました。それぞれ簡単に解説すると、
・「医療4.0 第4次産業革命時代の医療」は、昨年2018年6月出版、2030年の医療が人工知能やロボットなどのテクノロジーによってどう変わるか、未来を描く医師30人の展望としてまとめました。お茶の水循環器内科院長の五十嵐も執筆者の1人として、保険適応範囲の縮小、セルフメディケーション、予防中心への医療へのシフト、人工知能過渡期における判断責任ミスマッチなどを挙げながら、「医療において変わりゆくものと変わらないもの」というテーマで執筆しました。どの医師もかなり現実的な観点から未来を予測しており、中長期的な視点から医療経営を考えるにあってヒントになれば幸いです。
https://www.nikkeibp.co.jp/atclpubmkt/book/18/268240
・ 「易経」は、四書五経の一つであり、四書五経の筆頭の書です。難解な本ですが、易経のメッセージをざっくり言うと、世の中には何一つ普遍的なものはなく物事は変化し続けるということと、その変化のパターンには一定の法則性があると主張しています。具体的には、地、山、水、風、雷、火、沢、天という8つの基本となる卦があり、先天八卦と後天八卦の8×8の組み合わせから、六十四卦、64パターンで森羅万象の変化のパターンを整理して記述しています。一つ一つの卦の表現は非常に抽象的で、神話や詩的な記述からなり、そのままでは何を言っているのかわからないので、具体的に応用するためにはその時代に合わせた解釈が必要です。例えば、有名な「乾為天」の卦では、地面に潜んでいた龍がやがて大空に昇って飛龍となり、最後には昇り過ぎた龍となり傲慢になって終わると言う盛者必衰のパターンが示されています。個人的な解釈ですが、先天八卦と後天八卦は始点と終点のベクトルを示しており、ベクトルなので位置に依存することなく変化の普遍的なパターンのみを表現しているのではないかと解釈しています。なので、具体論を扱わないで、抽象論のみであることこそが、時代が変わっても普遍的に通用する変化の法則であり、いつになっても易経が色褪せない理由ではないかと考えています。世の中は変わっても変化のパターンは変わらないということから、易経が占いとしての側面も持っていることが理解出来るかと思います。変化のパターンがわかれば変化の先読みをするためのヒントとなり、これは医療経営においても役立つのではないかと思います。易経の原著は難解であり、無理をせずに解説書や入門書から入るのがオススメです。私はこの竹村先生の本がわかりやすかったです。
https://www.amazon.co.jp/l/B004LUU45Q
・「心理学的類型」、スイスの分析心理学者のカール・グスタフ・ユングは人間の心理学的特徴を8つに分類し、さらにアメリカのキャサリン・クック・ブリッグスとイザベル・ブリッグス・マイヤーズはこれを発展させて16分類に整理、MBTI(Myers Briggs Type Indicator)を開発しました。具体的には、内向(I: internal)-外向(E: External)、知覚(S: Sensing)-直感(N: Intuition)、感情(F: Feeling)-思考(T: Thinking)、判断(J: Judging)-知覚(P: Perceiving)、2通りが4つ、2の4乗で16通りで、これは人間の心理学的特徴を説明しようという試みです。勿論、人間の性格は一人一人違うものですが、限られた時間で全てを知り尽くすことは容易ではありません。これは診療における限られた時間やスタッフとのコミュニケーションも同様です。MBTIが示唆してくれることは、人間同士のコミュニケーションには少なくとも16パターンの伝え方、認知の仕方のパターンがあり、限られた時間で、特徴を正しく認識し、適したコミュニケーションのプロトコルを使い分けることで、コミュニケーションを円滑に行うヒントになります。さらには自分の長所や短所など、自分自身をメタ認知することで、自分に欠ける能力を持つ人材の活用など最適なマネジメントのスタイルの策定など、自分自身の俯瞰的に見つめ直すきっかけとしても有用です。
詳しくは「クリニックばんぶう」2019年1月号をご覧ください。→http://www.jmp.co.jp/bamboo/new
「クリニックばんぶう」2019年1月号では、アンターの中山先生、武蔵国分寺公園クリニックの渋谷先生、デジタルハリウッド大学大学院の加藤先生、
心陽クリニックの石田先生、九段下まめクリニックの石川先生、
ゆうメンタルクリニックの安田先生、医療法人社団悠翔会の佐々木先生、
キャピタルメディカベンチャーズの青木さん、他、多数の興味深い記事が盛り沢山です。待合室に一冊設置しておきますので、ご自由にご覧ください。

【重要】ご来院前にご確認ください。
お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。対象は狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。一般的な内科診療は行っていませんので予めご了承ください。都内の医療機関探しは東京都医療機関案内サービスひまわりをご参考ください。
東京都医療機関案内サービスひまわり:03-5272-0303
https://www.himawari.metro.tokyo.jp/qq13/qqport/tomintop

【お茶の水循環器内科】

お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。当院は2014年秋、「心血管疾患の一次予防」を理念に神田小川町にてスタートしました。2016年春、現在の神田神保町にお引越し、2018年春、「その医療は心筋梗塞を減らすだろうか?」という行動規範のもと、循環器専門の医療機関になりました。世の中には救える病気とそうでない病気があります。その中で、心筋梗塞と脳卒中は血管の故障が原因であり、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、心房細動等の心血管疾患の危険因子をコントロールすることで十分に予防可能です。心血管疾患の危険因子に対して適切な治療介入と治療継続のために、お茶の水循環器内科は夜間も土日も診療をオープンにしています。心筋梗塞と脳卒中を防ぐこと、これが当院のミッションです。お茶の水循環器内科をどうぞよろしくお願いいたします。
お茶の水循環器内科院長五十嵐健祐

【具体的な診療範囲】

お茶の水循環器内科は循環器専門の医療機関です。循環器内科とは心臓と血管を専門に診る診療科です。具体的には、狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患、心房細動を始めとする不整脈、心血管疾患の危険因子としての高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病、慢性心不全等の循環器疾患です。循環器内科の診療範囲を具体的にまとめました。
・冠動脈疾患(急性心筋梗塞、労作性狭心症、他)
・心筋梗塞後、抗血小板療法、ステント留置後の管理、バイパス術後の管理・慢性心不全の管理
・心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、他)
・弁置換術後の管理、弁形成術後の管理、抗凝固療法・心筋症(肥大型心筋症、拡張型心筋症、高血圧性心肥大、他)
・大動脈瘤、大動脈解離後の管理
・不整脈(心房細動、房室ブロック、上室期外収縮、心室期外収縮、他)
・心房細動の抗凝固療法、心原性脳塞栓症の予防、アブレーション治療の適応の評価、アブレーション治療後の管理
・脳卒中、脳血管障害、脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症)、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作、脳卒中後の管理
・高血圧症、二次性高血圧症
・脂質異常症、家族性高コレステロール血症
・2型糖尿病、1型糖尿病、糖尿病合併症の管理、インスリン管理
・慢性腎臓病、腎硬化症の管理、糖尿病性腎症の管理
・その他、健診後の再検査、食事指導、運動指導、禁煙外来、など
以上、心臓と血管を専門に診る診療科が循環器内科です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病等の生活習慣病も心血管疾患の危険因子として循環器内科の守備範囲です。心筋梗塞や脳卒中にならないようにする、一度なってしまっても再発しないようにする、というのが循環器内科の仕事です。予防に勝る治療はありません。お気軽に主治医までご相談ください。

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