2020/1/7(火)、BMIと体組成と心血管疾患との関係を調べたイギリスの研究「Body mass index and body composition in relation to 14 cardiovascular conditions in UK Biobank: a Mendelian randomization study」の結果をまとめました。肥満や脂肪過多は、心血管疾患(cardiovascular diseases: CVDs)に関係しています。イギリスの「UK Biobank」に登録されている36万7703例について、BMI、FMI(fat-mass index)、FFMI(fat-free mass index)、一塩基多型(Single-nucleotide polymorphisms: SNP)と、14の心血管疾患、具体的には、大動脈弁狭窄症、心不全、深部静脈血栓症、動脈性高血圧、末梢動脈疾患、冠動脈疾患、心房細動、肺塞栓症、腹部大動脈瘤、脳内出血、くも膜下出血、虚血性脳卒中、一過性脳虚血発作、胸部大動脈瘤について解析を行いました。結果、SNPから遺伝子的に予測されたBMIは、8種類の心血管疾患、大動脈弁狭窄症、心不全、深部静脈血栓症、動脈性高血圧、末梢動脈疾患、冠動脈疾患、心房細動、肺塞栓症、と有意(P<0.05)に関係してました。SNPにより予測されたFMIは、大動脈弁狭窄症(fat mass indexが1kg増加するごとに OR 1.46 95%CI 1.13–1.88 P=3.9×10−3)と最も関連していました。FFMIは心房細動、虚血性脳卒中、腹部大動脈瘤と関連していました。詳しくは論文をご覧ください。
→https://academic.oup.com/eurheartj/article/41/2/221/5514076
肥満、脂肪過多は多数の動脈硬化性疾患と関連していることが確かめられました。大動脈弁狭窄症とも関連していることは新しい報告です。
2020/1/7(火)、BMIと体組成と心血管疾患との関係を調べたイギリスの研究「Body mass index and body composition in relation to 14 cardiovascular conditions in UK Biobank: a Mendelian randomization study」の結果をまとめました。